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音楽教育と子どもの学業成績との関連性について音楽教員が思うこと

ニュース解説
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教員同士で習いごとの話をしたことがあります。

教員という仕事…特に中学・高校の教員はその道のプロフェッショナルであり、教科に興味を持った動機や育った環境に興味があります。

これまで出会った中では、

国語科の先生「家が本でつぶれそうだった」「書道が好きすぎた」

数学科の先生「本気で宇宙飛行士を目指していた」

理科の先生「医者を目指していた」

習いごとに関して言うと、ありがたいことに「ピアノを習っておきたかった」とか「音楽がうらやましい」と言われることも少なくありませんでした

私は運動に関してコンプレックス以前の「無」。(走り方がわからなくてスキップの方が早い。)運動ができる人がうらやましくて、保健体育科の先生に「自分の子どもに何を習わせますか?」と聞いたことがあります。

答えは「野球」!運動のあらゆる要素が集約しているから…だそうです。ほぉ。

 

 

さて、音楽の習いごと。

東大生の習いごとが取りざたされていた時に「ピアノ」が注目されたことがありました。これは2015年のデータで、

 

同記事中には

「~特筆すべきは東大生の「ピアノ」が、一般家庭のピアノを含む楽器の「音楽教室」に比べて2倍以上だったことだ~」

「「ピアノを習っていなかったらここまで頭が良くなっていなかったと思う」と答えた東大生は76.3%」

とあります。実際に、2018年ピティナ・ピアノコンペティションのグランプリ角野隼斗さんは東大生→東大院生なのです。

 

 

しかし!!!!!最近になって、こんな研究結果が出ました。

 

 

「音楽教育と子どもの知的能力との関連について検討した54件の研究結果を分析した研究で、音楽教育が子どもの認知スキル、学業成績、読み書きに良い影響を与えるわけではない可能性が示されたのだ。」

あらららら。

しかしながら、ピアノを習うのは「弾けるようになりたい」「音が出るのが楽しい」「音を組み合わせるのがおもしろい」ということが主目的のはず。認知スキル、学業成績、読み書きの能力をアップさせたいからピアノ、は目的が違うような…

曲が弾けるようになったり、伴奏をつけられるようになったりするには何時間、何年かかります。すぐにできるようなものではありません。

 

 

確かに副産物として得るものは、間違いなくあります。

こつこつ練習を積み重ねる継続力
ピアノや楽譜に向き合う集中力
先生に教えていただくという礼儀
曲の完成や発表会などでの達成感

 

単純にピアノを楽しみたい。音楽が好き。という人が増えてくれればうれしいです。

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この記事を書いた人
原口直

東京学芸大こども未来研究所教育支援フェロー/公立中学校音楽科教員

東京学芸大学教育学部卒業後、大手芸能プロダクショングループ勤務を経て音楽科教諭に。
東京都内の公立中学校および東京学芸大学附属世田谷中学校において、教育実習生の指導・進路指導・新しい学習内容「生活と社会に関わる音楽の授業実践」を重ねる。
会社員時代の経験を活かした知的財産権教育の研究・発表実績多数。

2020年春より教室からYouTube動画・ウェブサイト・講演にフィールドを移し、教員や教育実習生が学ぶためのコンテンツを発信している。

音楽文化事業に関する有識者委員会委員(JASRAC)/共通目的事業委員会専門委員(SARTRAS)

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