日本を含む8カ国・地域を対象とした数学の二次方程式の指導に関する教員の授業動画を分析し、指導力の国際比較研究を試みた取り組みの結果が報告されました。OECDの報告書によると日本は
「授業運営」「社会的・情緒的支援」「教科指導」
で平均スコアが参加国・地域の中で最も高かったそうです。(OECD報告書の概要はこちらから)
学習の評価と言えば「生徒」で、生徒評価=教員の指導力となりがちでした。直接的に教員の指導を評価するのは興味深いデータです。
・日本では、認知的に高いレベルの教科内容への取り組みが比較的多いが、 授業によってその程度は異なる。
・日本では、授業中、生徒は数学の内容をよく考えている(生徒質問紙の結果から)。
・日本では、教員の問いかけの質は、比較的高い授業が多い。
・日本では、生徒の考えを引き出す授業は全体の71%。
・日本の授業では、自分の考えを振り返る機会がある。
・日本では、数学に関する説明は比較的詳細で深い。
・他国の授業では、反復練習の機会が多い。
・日本では、教室におけるテクノロジーの利用が少ない。日本の79%の授業では、テクノロジーが利用されていなかった。
・日本の授業では、学習目標または活動が示される。
テクノロジーが最も低いのは、やはり…これからの課題ですし、変容が期待されるところです。
今回は数学の二次方程式ですが、音楽なら何を比較するでしょうか。そもそも世界共通の音楽科教材はあるのでしょうか。
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