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記事紹介:「大人の事情」が阻害する子どものデジタルリテラシー

ニュース解説
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パソコンやタブレットといったデジタル端末が文具であるとするならば、できるだけ子どもが自由に使えるような利用の仕組みを作らなくてはなりません。それを阻害しているのが、先生の考え方や時代にそぐわない規制などの「大人の事情」です。
技術の進歩に追いつかない大人が、「デジタル端末の文具化」を妨げている。

 

「一歩先ゆく音楽教育」の立ち上げの大きな理由として『教員の学び直し』があります。

教員自身が習っていないことを教えなければいけないという現状があるからです。
教わっていないことを教えるためには、教員が学び直す場・時間・意欲・自覚が必要です。場・時間は外的要因で、意欲・自覚は内的要因でしょうか。

 

記事では「デジタル端末の文具化」を妨げる理由が3つあげられています。

 

理由の一つ目には、
先生があまりにも一方的に情報を与え、子どもの行動を統制・制限することにこだわりがちなこと

理由の二つ目は、
「勉強に必要なもの以外は学校に持ち込ませない」「ネットで生徒同士が勝手に連絡を取るとろくなことにならない」という生徒指導的な観点から、学校の内外で端末の自由な使い方を校則で制限する考え方

理由の三つ目は、
条例による規制です。最近、個人情報保護法制「2000個問題」として知られていますが、公立学校での個人情報の取り扱いは各自治体が条例で定めており、個人情報を入力した端末、校内のサーバーなどを外部のネットワークにつないではいけない「オンライン結合の原則禁止」が残っている自治体も存在しているということ

 

改善策としては、このようにまとめられています。

学校の日常をデジタル化することと、家庭にICT環境がない子どもが不利にならないように、操作スキルは学校で底上げすること。

 

もっと、大切なことを忘れてないでしょうか。
根本に大切なことは、教員が「学校“外”の日常でデジタル化すること」です。

教員はSNSに対して慎重です。LINEを使うことは、私は今でも慎重です。いずれも生徒や保護者とつながることに抵抗があるからです。ガラケーだったり、携帯を持っていないという強者の先生もいたり、デジタル端末に触れていないのです。

 

生徒向けの情報モラルや情報リテラシーといった教育・情報はたくさんあるんですが、先生がどのようにSNSと関わるのが良いのかについての情報は多くはありません。「教員・教育実習生がSNSを利用するときに注意すべき点とは?【子どもに教えるその前に…】」の動画で、私の経験を踏まえた解説をしました。

 

また、校則については厳しい学校・緩い学校の両方を経験しましたが、両方のメリット・デメリット、そしてそうしなければならない事情があるのも理解できます。指導の楽さも長期的/短期的なものさしがあって一概に言えません。

根本の「教科の学習」を軸に考えることが大事だと考えます。

ネットや本の情報・専門家への問い合わせでは解決しないことありませんか?
公立・国立の学校現場を知っている経験を生かして、机上の理論と学校現場の皆さんとをつなぎます。現実的に学校での対応が可能な施策を一緒に考えましょう。

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この記事を書いた人
原口直

東京学芸大こども未来研究所教育支援フェロー/公立中学校音楽科教員

東京学芸大学教育学部卒業後、大手芸能プロダクショングループ勤務を経て音楽科教諭に。
東京都内の公立中学校および東京学芸大学附属世田谷中学校において、教育実習生の指導・進路指導・新しい学習内容「生活と社会に関わる音楽の授業実践」を重ねる。
会社員時代の経験を活かした知的財産権教育の研究・発表実績多数。

2020年春より教室からYouTube動画・ウェブサイト・講演にフィールドを移し、教員や教育実習生が学ぶためのコンテンツを発信している。

音楽文化事業に関する有識者委員会委員(JASRAC)/共通目的事業委員会専門委員(SARTRAS)

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