今回は、音楽の授業や教材研究、教材として活用できるYouTubeチャンネルをジャンルごとにご紹介します。
これまでさまざまなYouTubeの使い方について紹介してきましたが、今回は教材研究や教材に直接結びつくチャンネルに焦点を当てています。
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この記事では、YouTube関連の使い方や見極め方、再生リストの作り方、そして2021年度から定額になったという話もしています。ぜひそれぞれの状況や課題、知識や興味の対象に応じて活用してください。
出版社のYouTubeチャンネル
教科書出版社
まずは教科書を作っている出版社のYouTubeチャンネルを探してみましょう。
中学校音楽科の場合、教育芸術社さんと教育出版音楽ライブラリの2社がYouTubeチャンネルを開設しています。教科書に沿った教材はもちろん、出版社が持つさまざまな知識や人脈を活用した意義深い動画が豊富に揃っています。
教育芸術社
教育出版音楽ライブラリ
楽譜出版社
次に楽譜を出版する出版社です。音楽之友社出版局や全音楽譜出版社がYouTubeチャンネルを運営しています。
音楽之友社さんは出版部の包括的なチャンネルのほか、雑誌ごとの専門性が高いチャンネルも立ち上げています。また、全音楽譜出版社のチャンネルでは、ピアノや声楽などさまざまな楽譜に関する動画が多数公開されています。
さらに、ヤマハやカワイといった楽器メーカー系の出版社もYouTubeチャンネルを持っています。楽器のノウハウはもちろん、楽譜が欲しくなるような魅力的な動画も多数あります。
音楽之友社出版社
全音楽譜出版社
ヤマハの楽譜出版
editionKAWAI
合唱専門チャンネル
次に紹介するのは、合唱に関する専門的なチャンネルや出版社です。「パナムジカ」「ぷりんと楽譜」「エレヴァートミュージック」「楽譜アットエリーゼ」など、合唱コンクールや学校行事で欠かせない出版社のYouTubeチャンネルがあります。
ひとつの曲でも出版社によってさまざまな編成や編曲があるため、比較して聴いてみると良いでしょう。
パナムジカ Pana Musica
PRINTGAKUFU
elevatomusic
楽譜アットエリーゼ
器楽・吹奏楽アンサンブルチャンネル
器楽アンサンブルや吹奏楽に関しては、「エムハチチャンネル」「ウィンズスコア」「ブレーン」などがYouTubeチャンネルを持っています。
各チャンネルごとに得意分野や構成が異なります。Jポップであれば同じ曲を異なるアレンジで提供している場合もあり、クラシックや輸入盤に強い出版社もあります。学校の事情や用途に応じて使い分けてみてください。
エムハチチャンネル
WindsScore
ブレーンYouTubeチャンネル
大学・協会・団体のYouTubeチャンネル
大学公式チャンネル
大学も公式でYouTubeチャンネルを持つ時代となりました。
音楽や教育に関する内容を公式にアップしており、教員の学び直しや生徒への教材としても活用できます。ぜひ大学名で検索してみてください。
東京藝術大学音楽学部
東京藝術大学 小泉文夫記念資料室
京都教育大学公式YouTube
音楽芸能文化団体
音楽芸能文化に関しては、文楽と歌舞伎を例に挙げます。
文楽は協会のサイトや専門のチャンネルで動画を見ることができ、歌舞伎は松竹が運営するチャンネル内の歌舞伎演劇再生リストで映像を視聴できます。
文楽協会
松竹チャンネル
レコード会社・レーベル
レコード会社やレーベルのチャンネルも豊富です。
ご自身の好きなレコード会社、レーベル、曲やアーティスト名で検索して探してみてください。音質にもこだわった動画が多く、おすすめです。
Warner Classics
Deutsche Grammophon
KING RECORDS
さらに、演奏家個人や団体のチャンネルも多く存在します。
世界で活躍する演奏家は英語のチャンネルを持っていることが多く、日本のオーケストラや海外のオーケストラも多くがYouTubeチャンネルを開設しています。
Nobuyuki Tsuji Official Channel
Fumiaki Miura,violinist
Tokyo Philharmonic Orchestra
NHK Symphony Orchestra
さらに今ではホールや会場もチャンネルを持っています。
例えばサントリーホールはサントリー公式チャンネル内の再生リスト「サントリーホール」に、多彩な楽曲や演奏家の動画が含まれています。東京文化会館や国立劇場もチャンネルを持っており、動画を見ると実際にホールや劇場に足を運びたくなることでしょう。
サントリー公式チャンネル
東京文化会館
国立劇場
再生リストの活用
さまざまな人が作成し共有している再生リストも多くあります。ここでは私のチャンネルで作成した再生リストをご紹介します。ぜひ教材や教材研究に活用してください。
これらの再生リストは共有可能です。先生方が聴くのはもちろん、児童生徒にもURLを共有して授業内で活用できます。限られた授業準備の時間の中で、公式かどうかを確認して再生リストを作成するのは非常に手間がかかります。既存のものをぜひご利用ください。
中学校音楽科「中学生の音楽」掲載曲
「中学生の音楽 2・3下」のポピュラー音楽ジャンル(海外編・日本編)をそれぞれ再生リストにまとめています。すべて公式動画なので安心して使用できます。
ポピュラー音楽のジャンル(海外編)
ポピュラー音楽のジャンル(日本編)
「耳でたどる音楽史」日本編と西洋編
こちらも教科書掲載の曲を再生リストにまとめています。全曲を探す手間を省けるのでぜひご活用ください。
耳でたどる音楽史(日本)
耳でたどる音楽史(西洋)
知的財産権の授業用再生リスト
鑑賞ポピュラー音楽の資料や著作権使用料ランキングの再生リストも作成しており、こちらもすべて公式動画です。
鑑賞・ポピュラー音楽指導・著作権使用料 2020年度上位曲
まとめ
今回は、教材研究や教材として使えるYouTubeチャンネルをご紹介しました。
これからは子供も大人も「あるものをどう使うか」を考える時代です。多くのプロフェッショナルたちがすでに多数の動画チャンネルを作成しています。それをどう活用し、目の前の子供たちにどう構成するかが先生の腕の見せ所です。ぜひ積極的にご活用ください。
この記事は、動画「【学校の先生向け】音楽の授業で使えるYouTubeチャンネル厳選紹介|教材にそのまま使える!」をもとに作成しました。
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