合唱指導の事前準備|音源(CD・URL)を授業で迷わず鳴らすコツ

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合唱の授業中、CDが読み込まれなかったり、伴奏が何曲目に入っているか分からなくなったりして、授業が止まってしまった経験はないでしょうか。

この記事では、合唱の授業前に行う「音源の準備」について、CDの選び方と書き込み方、音楽室のプレイヤーでの確認、YouTubeの音源をURLで共有するときの著作権と利用規約の注意点を、超基本から紹介します。CDに馴染みがない教育実習生や若手の先生にも、そのまま使っていただける内容です。

合唱の授業の「音源の準備」とは、落ち着いて合唱指導を行えるよう、伴奏や範唱、パート練習用の音を授業中に迷わず確実に鳴らせる状態に整えておくことです。具体的には、CDを正しい形式で作って音楽室の実機で再生を確かめ、トラック番号を整理し、YouTubeなどの音源は規約と著作権に沿ってURLで共有します。音がスムーズに流れるだけで、授業のリズムと生徒の集中力は大きく変わるのです。

 

 

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合唱の授業前に音源を準備する3つのポイント

最近はデジタル機器が増えましたが、音楽室ではまだCDを使う場面がある学校も多いでしょう。一方で、タブレット端末を使ってURLを共有する機会も増えてきました。音源の準備は次の3つを押さえておけば安心です。

ポイントやること
① CDの選び方と作成空のCDの種類を確認し、音楽CD形式で書き込む。裏面で書き込みを確認する
② 音楽室の実機で確認と整理授業で使うプレイヤーで試し再生し、トラック番号をメモしておく
③ URLの活用と著作権YouTubeはダウンロードせずに再生し、生徒の端末にはURLで共有する

合唱指導そのものの基本は、こちらの記事で紹介しています。

合唱指導の基礎の基礎とは?授業とコンクールに使える3つのコツ【全学年対応】
合唱指導の基礎の基礎を3つに絞って解説します。全パートを自分で歌う準備、音取りの手順、指揮者の立て方。小学校・中学校・高校のどの校種でも、授業にも合唱コンクールにも使えるコツを、元音楽科教員が現場目線でお話しします。

 

 

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CDを作るときの選び方と書き込み方

合唱の伴奏や範唱を準備するとき、CDに新しく音源を書き込むことがあります。私が教員になったころはよく行っていた作業ですが、今の若い先生方には、CDを「焼く」こと自体に馴染みがないかもしれません。ポイントは、パソコンでうまく作れてもCDデッキで読み込めないことがあるという点です。

▶ 動画では1:53〜で詳しく解説しています

 

空のCDは表示をよく確認して選ぶ

空のCDには「音楽録音用」「データ用」など、いくつかの種類があります。基本的には一般的なCD-Rで大丈夫ですが、音楽専用の機器では対応が分かれる場合もあります。

  • CD-R:書き込みは1回だけ
  • CD-RW:何度も書き換えられる

迷ったときは、学校にあるCDプレイヤーの説明書や推奨メディアを確認すると安心です。

 

MP3のままではなく「音楽CD形式」で書き込む

重要なのは書き込むときの形式です。MP3などの音声ファイルのまま保存すると、音楽室のCDプレイヤーでは再生できないことがあります。学校の古いデッキで鳴らすには、通常の音楽CD形式で書き込む必要があります。書き込みソフトの設定を事前にしっかり確認しておきましょう。

 

書き込みが成功したかはディスクの裏面で確認する

CDが完成したら、まず手に取ってディスクの裏側を見てみましょう。正常に書き込まれていれば、内側から色の濃淡が変わっているのが目で見て分かります。裏面全体が同じ色のままなら、書き込みに失敗している可能性があります。パソコンの画面だけでなくCDそのものを目で確かめるのがコツです。

 

 

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音楽室のCDプレイヤーで必ず試し再生する

CDの書き込みが終わっても、パソコンで再生できたからといって安心はできません。授業で実際に使うCDプレイヤーに入れて音を鳴らしてみることが、最大のトラブル防止になります。生徒がパート練習で使うデッキがあれば、それでも必ず鳴らしておきましょう。

▶ 動画では4:29〜で詳しく解説しています

 

実機で確認したい2つのこと

古いCDプレイヤーでは、特定のディスクや書き込み速度によって読み込みエラーが起きることがあります。音が途中で飛んだり、ディスクを認識しなかったりすることもあるのです。授業の直前に気づくと対応が難しくなります。

もう一つは音量です。もともとのCDの音量、プレイヤーから聞こえる音量、パソコンで確認した音量は、それぞれ異なる場合があります。前日や授業前の空き時間に実機で確認しておくと安心ですね。

 

トラック番号を書いておく

デッキで鳴ることを確認できたら、CDの盤面やメモ用紙に何曲目に何が入っているかを書いておきます。盤面にペンで直接書いてもケースに紙を挟んでもかまいません。

パート練習用のトラックがある場合は、次のように一覧にしておくと便利です。

トラック内容
1ソプラノ
2アルト
3男声
4伴奏
5全パート

授業中にデッキの前で「何曲目だったかな」と探していると、生徒の集中が切れてしまいます。一覧が手元にあれば迷わず頭出しができ、教員の目が届かないパート練習でも生徒が自分で使えます。

▶ 動画では5:44〜で詳しく解説しています

 

 

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YouTubeの合唱音源を授業で使うときの注意点

最近は、YouTubeなどの動画サイトにある模範演奏を生徒に聞かせたり、参考にしたりする授業も増えています。パートごとの音源もありとても便利ですね。大切なのは、著作権のルールと利用規約を正しく知って安心して使うことです。

▶ 動画では6:58〜で詳しく解説しています

 

授業で聞かせる目的なら一定の条件のもとで再生できる

学校の授業では、著作権法の規定(第35条)により、一定の条件を満たせば公表された作品を許可なく利用できることになっています。授業の内容に関係する合唱動画を授業のなかで生徒に聞かせる目的であれば、YouTube上の動画を教室で再生することは基本的に問題ないと考えられます。

ただし、違法にアップロードされた動画の利用は避ける必要があります。

なお、授業でのYouTube利用の著作権については、学校著作権の専門サイトで詳しく解説しています。

YouTube動画を授業で見せていい?著作権の基本を解説
「YouTubeを授業で見せていいの?」という先生からのよくある質問に答えます。対面授業でのその場再生から、ダウンロード・オンライン配信まで、著作権法第35条・第38条・SARTRAS補償金制度の観点から整理します。

 

ダウンロードはせずページから直接再生する

動画サイトを使うときは、著作権だけでなく利用規約を守ることも大切です。YouTubeの動画や音声をパソコンにダウンロードして保存する行為は規約で原則として禁止されています。音源を使いたいときは、ダウンロードではなく、動画のページから直接ストリーミング再生しましょう。

YouTubeのダウンロードは違法?授業で使う前に確認したい3つのこと
授業で使うYouTube動画を、あらかじめダウンロードして保存しておいてもよいのでしょうか。公式チャンネルの見分け方、著作権法第30条・第35条と利用規約の関係、リンク共有や埋め込みを使った安全な授業活用の方法を、学校現場の視点で整理します...

 

個人契約のサブスクは利用規約を確認する

サブスクリプションサービスは、広告を飛ばせたりダウンロードできたりと便利です。しかし、これはあくまで個人向けの契約です。学校での利用は想定されていないことが多いため、使う前に利用規約を確認しておきましょう。YouTubeを使う場合は規約に沿った形で利用することをおすすめします。

学校でサブスク音楽はNG?利用規約と著作権法のポイント
この記事でわかること サブスクの個人契約を学校で使ってはいけない理由 著作権法第38条で「演奏してよい」とされる場合との関係 規約違反を避けながら安心して音楽を使う代替案学校現場での音楽サブスクの利用は、利用規約上は基本的に認められていませ...

 

生徒の端末にはURLで音源を届ける

生徒のタブレットに音源を届けたいときは、ファイルを配るのではなく、YouTubeのURLを共有する方法が便利です。Google Classroomなどの課題や資料の欄にリンクを貼るだけで、生徒は自分の端末から直接合唱を聞くことができます。端末の容量を圧迫せず気軽に届けられるのも利点です。

▶ 動画では8:52〜で詳しく解説しています

 

再生位置を添えて共有する

生徒が授業中に各自で再生するときは、「何分何秒から聞くか」を連絡文に添えておくと親切です。生徒が迷わず聞けるのでパート練習や個人練習がスムーズに進みます。

 

速度変更やループ再生も活用する

最近のYouTubeでは、再生速度を変えたり繰り返し再生(ループ)したりすることもできます。ゆっくり練習したい部分や苦手な箇所の反復に役立ちます。URLを活用した工夫をぜひ取り入れてみてください。

 

 

まとめ:小さな段取りが授業の安心につながる

音源がスムーズに流れるだけで、授業のリズムや生徒の集中力はぐっと高まります。逆に音源が滞ると、集中が途切れたり無駄な時間が生まれたりしてしまいます。

  • CDは種類を確認し、音楽CD形式で書き込んで裏面で確認する
  • 授業で使う実機で試し再生し、トラック番号を整理しておく
  • YouTubeはダウンロードせずに再生し、生徒にはURLで共有する

教育実習生や若手の先生は覚えることがたくさんあって大変だと思います。CDの扱いや著作権など、初めは戸惑うこともあるかもしれません。しかし、一つずつ慣れていけば大丈夫です。準備を味方にして、ぜひ自信を持って教壇に立ってください。分からないことは周りの先生に遠慮なく聞いてみましょう。

次回は「楽譜の準備」について具体的に紹介します。

 

 

よくある質問(FAQ)

Q. パソコンでは再生できたCDが音楽室のプレイヤーで鳴らないのはなぜですか?
A. MP3などの音声ファイルのまま書き込んでいる可能性があります。古いプレイヤーでは通常の音楽CD形式でないと再生できないことがあるため、書き込みソフトの設定を確認しましょう。ディスクや書き込み速度によって読み込みエラーが起きる場合もあるので、実機での事前確認が確実です。

Q. CD-RとCD-RWはどちらを選べばよいですか?
A. 基本的には一般的なCD-Rで大丈夫です。CD-Rは書き込みが1回だけ、CD-RWは何度も書き換えられるという違いがあります。迷ったときは学校のプレイヤーの説明書や推奨メディアを確認しましょう。

Q. YouTubeの音源をダウンロードして授業で使ってもよいですか?
A. YouTubeの動画や音声をダウンロードして保存することは利用規約で原則として禁止されています。授業では動画のページから直接ストリーミング再生する方法を使いましょう。

Q. 生徒のタブレットにパート練習の音源を配るにはどうすればよいですか?
A. Google ClassroomなどにYouTubeのURLを貼って共有するのがおすすめです。再生を始める位置(何分何秒から)を添えておくと生徒が迷わずに練習できます。


合唱指導について、初任時代の自分に教えてあげたかったことを1冊にまとめました。『歌いたくない生徒を歌いたくさせる 中学校音楽教師のための合唱指導』(明治図書)、詳しくは書籍の紹介ページをご覧ください。

 

この記事は、動画「合唱指導の事前準備〈音源編〉CD作成・実機確認・URL共有のコツ」を基に作成しました。

 

 

 

 

 

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この記事を書いた人
原口直

東京学芸大学 附属学校図書館運営専門委員会 著作権アドバイザー/元・東京学芸大こども未来研究所 教育支援フェロー

東京学芸大学教育学部卒業後、大手芸能プロダクショングループ勤務を経て音楽科教諭に。
東京都公立中学校および東京学芸大学附属世田谷中学校で、教育実習生の指導、進路指導、「生活と社会に関わる音楽」分野の授業実践に取り組む。
会社員時代の経験を活かし、知的財産権教育に関する研究・発表も多数行う。

2020年春より、教室の外へとフィールドを広げ、YouTube・ウェブサイト・講演活動を通して、教員や教育実習生に向けた著作権教育コンテンツを発信中。

音楽文化事業に関する有識者委員会委員(JASRAC)/共通目的事業委員会専門委員(SARTRAS)

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