2026年度の合唱コンクールに向けて、今から年間計画を立てたいと考えている先生方へ。
この記事では、2025年度の選曲・演奏傾向の振り返りから、第93回Nコンの課題曲情報・全日本合唱コンクールの日程、そして指導力を高めるための国内ワークショップ情報まで、一本でまとめてお届けします。
情報収集に時間をかけなくても、明日からの部活動運営・授業準備のスタートが切れるよう整理しました。
2025年度の選曲傾向を振り返る
現代邦人作品への注目がさらに高まった一年
2025年度の合唱界全体を振り返ると、メッセージ性の強い現代邦人作品への関心がさらに高まった一年でした。全日本合唱コンクールでは、従来の定番である谷川俊太郎さんや工藤直子さんの作品に加えて、三角みづ紀さんや高塚謙太郎さんといった、より現代的な感性と鋭い言葉を持つ詩人のテキストが多く選ばれました。
重要なのは、「きれいなハーモニーを奏でること」が前提となった上で、詩の世界をどれだけ深く読み込み、自分たちの言葉として表現できているかが評価を分けるポイントになってきているということです。技術的な完成度はもはや「当たり前の水準」として求められ、その先の表現力こそが問われています。
▶ 動画では2:33〜で詳しく解説しています
複数校合同参加という新しいモデル
もう一つの注目トピックは、NHK全国学校音楽コンクール(Nコン)中学校の部・全国大会に見られた複数校合同参加です。北海道代表は5校の合同チーム、岩手県では3校の合同チームが参加しました。
一校だけでは部員数が足りず合唱として響きを保つことが難しいという現実の中で、近隣の学校と協力し合い、全国レベルの音楽を追求する姿勢は、今後の少子化社会における部活動のあり方として、一つの理想的なモデルを示してくれたと言えます。部活動の地域移行が進む中で、この取り組みは今後ますます重要な参考例になるでしょう。
▶ 動画では3:50〜で詳しく解説しています
2026年度 主要コンクールのスケジュール
第93回 NHK全国学校音楽コンクール(Nコン)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 回数 | 第93回 |
| テーマ | 「どきん」 |
| 小学校の部 課題曲 | 「どっきん せみさん」作詞:チョー、作曲:三宅悠太 |
| 中学校の部 課題曲 | 「花へ。」作詞・作曲:反田恭平 |
| 高等学校の部 課題曲 | 「まだ旅の途中」作詞・作曲:AI、編曲:佐藤賢太郎 |
中学校の部(修正後):
中学校の部の課題曲は「花へ。」、作詞・作曲はともに反田恭平さんが手がけます。2021年のショパン国際ピアノコンクールで一躍注目を集めたピアニストが、どのようなピアノ伴奏を書くのか、演奏面でも大きな楽しみがあります。
高等学校の部(修正後):
高等学校の部の課題曲は「まだ旅の途中」。作詞・作曲をAIさんが、編曲を世界的合唱指揮者・作曲家の佐藤賢太郎さんが担当します。AIさんのソウルフルな表現と佐藤さんの緻密な編曲がどのような化学反応を生み出すのか、期待が高まります。
小学校の部(修正後):
小学校の部の課題曲は「どっきん せみさん」。作詞をチョーさん(ワンワン)、作曲を三宅悠太さんが担当します。
▶ 動画では4:54〜で詳しく解説しています

全日本合唱コンクール 全国大会
| 部門 | 開催日 | 会場 |
|---|---|---|
| 小学生部門 | 2026年11月8日 | 浜松(静岡県) |
| 中学校・高校部門 | 2026年10月24日 | フェスティバルホール(大阪) |
今から逆算して譜読みのスケジュールを立てておくと、夏場の仕上がりに大きな差が出てきます。「どの時期にどこまで完成させるか」を早めに見通しておくことをおすすめします。

指導力アップのための国内ワークショップ・講習会
| イベント名 | 開催時期 | 会場 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| うたフェスJAPAN | 8月21日〜23日 | 横浜みなとみらいホール(中心) | こどもユースフェスタ・発声クリニックなど |
| 東京都合唱連盟 コーラスワークショップ | 6月 | 東京都内 | 第一線の指揮者による実践的な指導のコツ |
| 各音楽出版社・楽譜出版社 主催クリニック | 随時 | 各地 | 情報収集が必要 |
「うたフェスJAPAN」では全国の団体の演奏を生で聴き、専門家から直接アドバイスを受けることができます。夏休みの練習をぐっと加速させる機会になるでしょう。
東京都合唱連盟のワークショップは、第一線の指揮者が音楽をどのように組み立てるかを目の前で見せてくれるため、明日からの練習にすぐ使える言葉がけや指導のコツが学べます。

各音楽出版社や楽譜出版社が主催するクリニックも各地で開催されていますので、ぜひ各団体・連盟の公式サイトで最新情報をチェックしてみてください。
▶ 動画では7:03〜で詳しく解説しています
まとめ:今から始める小さな一歩
2026年度の合唱界で押さえておきたいポイントをまとめます。
- 選曲トレンド:技術的完成度は前提。詩を自分たちの言葉として表現する力が評価の核心
- 複数校合同参加:少子化・地域移行時代の部活動の新しいモデル
- Nコンテーマ:「どきん」。各校種の課題曲制作者も発表済み
- 全日本合唱コンクール:中学・高校部門は10月24日 大阪、小学生部門は11月8日 浜松
- ワークショップ:6月の東京都コーラスワークショップ、8月のうたフェスJAPANが特に注目
年度始めは不安なことも多いですが、全部を一度に完璧にこなそうとしなくて大丈夫です。まずは新しい課題曲を聴いてみる。ワクワクした気持ちで聴いてみる。そして近くで開催される講習会の予定を手帳に書き込んでみる。その小さな一歩が、子どもたちとの素晴らしい音楽の時間につながっていきます。先生方の2026年度が、充実した一年になるよう応援しています。
最新情報は各団体・協会・連盟の公式サイトで随時確認することをおすすめします。
合唱指導の参考になる記事を以下に紹介します。



よくある質問
Q. 全日本合唱コンクールとNコン、どちらを優先して準備すべきですか?
A. 学校の状況によって異なりますが、Nコンは夏の予選から始まるため、6月頃までには課題曲の大まかな読み込みを終えておくと余裕が生まれます。全日本合唱コンクールは10〜11月開催のため、夏休み明けからの仕上げ期間を逆算して計画を立てると良いでしょう。
Q. 部員が少なく単独でコンクールに出るのが難しい場合、どうすればよいですか?
A. 2025年度のNコン全国大会では複数校合同チームが全国大会に出場しました。近隣の学校との合同参加は現実的な選択肢の一つです。所属する都道府県の合唱連盟に相談してみることをおすすめします。
Q. 講習会に参加する時間がなかなか取れません。何から始めれば良いですか?
A. まずは各音楽出版社や合唱連盟が発行するメールマガジンや公式SNSをフォローするところから始めてみてください。移動中でも情報をキャッチできますし、短時間で参加できるオンラインセミナーも増えています。
本記事は動画「【2026年版】合唱コンクールの年間スケジュールと選曲トレンド」の内容をもとに作成しました。日程・会場等の最新情報は各団体公式サイトでご確認ください。





