2023年7月『季刊セクシュアリティ112号』(エイデル研究所)「特集 アート×性×人権」に寄稿させていただきました。
「実践「音楽とジェンダー」生活と社会に関わる音楽科授業実践」と題して、2019年におこなった中学校音楽科の授業を計画段階から実践、その後の影響までをまとめました。
ある大学生に言われた「音楽科の授業には隠れたジェンダーがある」という言葉。
合唱のパート分け、大型楽器を運ぶ役、文楽・歌舞伎・宝塚歌劇といった性が関わる音楽。
これらを授業に落とし込む過程で見えてきた音楽の性差。
ピアノという習い事・音楽に対する評価に性のフィルターがあったのではないか、高校大学の音楽科クラスで男性はごく少数だったけれど職業音楽家の男性の比率への違和感と、自分の音楽体験にも目が向きました。
どのような授業になったかを紹介しています。ご興味がある方はぜひご一読ください。Kindle版もあります。
「生活や社会に関わる音楽」を見つめることで様々な観点や考えが生まれてきます。
いつも思うのは、授業を作ることで学んでいるのは生徒よりも自分自身だということです。生徒に伝えられるのは氷山の一角。ほんの一部です。水面下の氷山が大きければ大きいほど、水上に浮き上がる氷が大きくなります。
…と教わったのは初めての教育実習の時だったと思い出しました。
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