生徒の「本当の姿」が見えてくる。持ち物が語る性格と生活習慣3つのヒント

【すぐに分かる】生徒の家庭生活・性格が分かる3つの持ち物とは? 生徒対応とコミュニケーション
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多くの生徒と関わる音楽教員の先生方。生徒一人ひとりを深く理解するためのヒントは、意外と身近なところに隠されています。

学校によっては全生徒の授業を担当することもある音楽教員。多くの生徒と接する中で、その生徒の個性や生活背景を理解することは、より良い指導や関係構築に繋がります。

制服で個性を出しにくい中学校や高校では、生徒が自由に選べる「持ち物」にこそ、その子のキャラクターや生活が色濃く反映されるものです。

この記事では、多くの生徒を見てきた経験から、生徒理解のヒントとなる「持ち物」の観察ポイントを3つ、具体的にお話しします。

 

 

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持ち物①:文房具は生徒を表す「鏡」

生徒の持ち物の中でも、特に注目したいのが「文房具」です。文房具には、その生徒のキャラクターが非常によく表れます。

 

筆箱に集約される「一番大切なもの」

筆箱は、生徒の個性が最も象徴されるアイテムの一つです。

  • ペンの種類と数:テストの時に新品の鉛筆を1ダース削って用意する生徒や、消しゴムを落とさないようにか3、4個も机に置く生徒など、その準備の仕方にも個性が見られます。また、「一体何色持っているんだ!?」と驚くほど多くの蛍光ペンを持つ生徒や、キラキラのペン、太いペン、細いペンなど、ペンの種類は様々です。中には、ペンを入れるために筆箱を二つ持っている生徒もいます。
  • 筆箱のデザインと機能性:筆箱の柄も、スポーツブランドやキャラクターもの、とてもかわいいものから機能的なものまで多岐にわたります。最近では、机に立てて置けるタイプの筆箱を使う生徒が増えたように感じます。容量も様々です。
  • キーホルダーやバッジ:筆箱につけられたキーホルダーや缶バッジ、ピンバッチも注目すべきポイントです。そこには、その生徒が「一番大切に思っているもの」や「いつでも視界に入れておきたいもの」が集約されているはずです。

一方で、筆箱の中身が少数精鋭で、非常にシンプルな生徒もいます。どちらが良い悪いということではなく、筆箱がその生徒を象徴するアイテムであることは間違いありません。

 

小物類にも表れる個性

筆箱だけでなく、ノートや下敷き、コンパス、定規といった小物類にも、その生徒のキャラクターはよく表れます。まさに、文房具はその生徒を映し出す「鏡」と言えるでしょう。

 

音楽室に揃えておきたい!授業で活躍する便利グッズ3選【音楽教員・教育実習生必見】」では、音楽室にあると助かる物、これから学校の予算を有効に使うなら買ってほしい・揃えてほしいモノを紹介しました。

 

 

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持ち物②:ハンカチ・ティッシュに垣間見える性格と生活

次に注目したいのが、ハンカチやティッシュといった衛生用品です。これらには、生徒の性格や日々の生活の様子が垣間見えます。

  • 持っているかどうか:まず、ハンカチやティッシュをきちんと持っているかどうかが一つ目のポイントです。
  • 状態:タオルやハンカチを持っている場合、それがきれいにたたまれていたり、アイロンがかかっていたりするかどうかで、その生徒の性格や生活の一端が見えてきます。
  • 携帯の仕方:ポケットティッシュ一つとっても、鞄の奥底でぐちゃぐちゃになっている生徒もいれば、必要な時にさっと取り出せる生徒もいます。こうした細やかな点から、生徒の整理整頓への意識や、普段の生活の様子をうかがい知ることができるのです。

このように、ハンカチやティッシュという小さなアイテムから、その生徒の性格や生活背景を少しだけ知ることができるのです。

 

【配慮事項】生活指導の必要な生徒への対応」では、生活指導の必要な生徒を3パターンに分類して対応方法について紹介しました。

 

 

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持ち物③:本から探る読書習慣と家庭環境

3つ目のポイントは「本」です。(ここで言う本に、参考書は含みません。)

  • 本を持っているか:まず、そもそも本を持っているかどうかがポイントになります。
  • 本のジャンル:生徒がどんなジャンルの本を持っているのかをチェックします。
  • 読書への熱意:音楽室のような移動教室にまでわざわざ本を持ってくる生徒は、その本がとても好きであったり、少しの合間でも読みたいと思っていたりする場合が多いです。
  • 読書習慣と家庭:その生徒が年に何冊くらい本を読むのかといった読書習慣や、本が好きだと分かれば、その家庭に本がたくさんあることや、親御さんも本好きであるケースが多い、という背景が見えてくることもあります。

その生徒自身を深く知るためには、その生徒がどんな本に心を寄せているのかを知ることが、非常に重要な手がかりとなるのです。

 

実習生が保護者との関わり方について学ぶのは現場に行ってからです。「教員のための保護者対応の3つのポイント【保護者と良い関係を保つには?】」の動画で、私の教員生活の中で経験してきた保護者対応について話します。

 

 

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まとめ:持ち物への注目が生徒理解の第一歩

今回は、生徒を理解するためのヒントとして、以下の3つの持ち物についてお話ししました。

  1. 文房具
  2. ハンカチ・ティッシュ

中学校や高校では制服を着ていることが多く、服装で個性を表現することはなかなかできません。だからこそ、生徒が自由に持てる物には、その子の個性が色濃く現れるのです。

ぜひ、今回ご紹介した持ち物に注目して生徒を観察してみてください。そこから見えてくる一人ひとりの個性は、今まで気づかなかった生徒の新たな一面を発見し、コミュニケーションを深めるための素晴らしいきっかけになるはずです。

 

この記事は動画「【明日から使える】持ち物だけで生徒の性格が9割わかる!音楽教師が教える観察テクニック3選」をもとに作成しました。

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この記事を書いた人
原口直

東京学芸大学 附属学校図書館運営専門委員会 著作権アドバイザー/元・東京学芸大こども未来研究所 教育支援フェロー

東京学芸大学教育学部卒業後、大手芸能プロダクショングループ勤務を経て音楽科教諭に。
東京都公立中学校および東京学芸大学附属世田谷中学校で、教育実習生の指導、進路指導、「生活と社会に関わる音楽」分野の授業実践に取り組む。
会社員時代の経験を活かし、知的財産権教育に関する研究・発表も多数行う。

2020年春より、教室の外へとフィールドを広げ、YouTube・ウェブサイト・講演活動を通して、教員や教育実習生に向けた著作権教育コンテンツを発信中。

音楽文化事業に関する有識者委員会委員(JASRAC)/共通目的事業委員会専門委員(SARTRAS)

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