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音楽教員が解説する歌の実技テスト(評価方法・位置づけ)

音楽教員が解説する歌の実技テスト(評価方法・位置づけ) 一歩先ゆく音楽教育(授業編)
一歩先ゆく音楽教育(授業編)
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皆さん、こんにちは。一歩先ゆく音楽教育、原口直です。

現在は学校での教育研究の経験と、未来につながる新しい学びについて情報発信しています。
このYouTubeチャンネルでは学び続ける先生と学生さんのために、学校で役立つ情報と提案を発信しています。

 

今日は「音楽科の歌テスト」について、お話しします。
最近カラオケで点数が出る機能があったり、全国の人と競い合うことができたり、点数を競う歌番組が人気だったりします。同じ「人前で歌う」のも、カラオケと学校の歌のテストでは大違いです。

検索サイトで「歌のテスト」と入力すると、次に出てくるのは「コツ」「嫌だ」「緊張」「評価」「なぜ」と続きます。また、「音痴だから、音楽の成績が悪くなる」と本人や保護者が心配することもあります。

私は音楽科の教員で歌のテストをおこなっていました。その位置づけや理由、そして評価について話します。

 

この記事は、次のようなことを知りたい方に是非ご覧頂きたい内容です。

▶歌のテストは苦手という方
▶何で歌のテストをするの?と思っている方
▶カラオケの点数と学校の歌テストの点数は何が違うの?と疑問に思う方。

 

この動画の他には

【音楽の新学習指導要領】音楽教員のための学習評価のポイント
観点を伝えるタイミング・評価の時間を確保するタイムマネジメント・記録を取る理由などを話した動画があります。
音楽科の年間指導計画の立て方
入学式や卒業式、合唱コンクールなど学校行事、他から借りる楽器やアウトリーチ講師の予定などに左右される音楽科の年間指導計画の立て方について話しています。

 

併せてごらんください。

 

 

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新学習指導要領に対応した音楽科の学習評価のポイント

教職員支援機構の新学習指導要領の解説動画の紹介

中学校で2021年度から変わった『評価』について。理論的に説明しているのは教職員支援機構の動画です。詳しくはこちらの動画をご覧ください。

 

教職員支援機構の動画の構成は4つに分かれています。

1 新学習指導要領に対応した学習評価
2 学習評価の進め方
3 「指導と評価の一体化」のポイント
4 生徒への働きかけの例

 

評価の観点は2020年度までの4つから、2021年度から以下の3つになりました。

①知識・技能
②思考・判断・表現
③主体的に取り組む態度

 

音楽の新学習指導要領のポイントについては「【音楽の新学習指導要領】音楽教員のための3つの改訂ポイント解説」の動画で解説しています。

 

教職員支援機構の動画から「歌のテスト」についての項目を探します。

3 「指導と評価の一体化」のポイント
3-1 評価の場面を精選する
3-2 評価方法を工夫する
3-3 生徒の思考・判断のよりどころとなる主な音楽を形づくっている要素を明確にする。

3-2 評価方法を工夫する
各教科等の特質に応じて、多様な評価方法を適切に取り入れて評価を行う
音楽科では…「演奏、作品、ノート、ワークシート、発表やプレゼンテーション、グループでの話合いでの発言、活動時の観察、自己評価や相互評価、ポートフォリオ…など」

 

3-2の演奏での評価が、歌のテストです。
「歌のテストをしなければならない」という決まりはなく、音楽科の評価方法の1つなのです。

 

音楽の評価(私の実例)

私の場合、先ほどの例にあてはめると、

演奏…歌唱、器楽(和太鼓)
作品…創作
ノート…常時活動の鑑賞、合唱コンクール楽譜

ワークシート、発表やプレゼンテーション、グループでの話合いでの発言、活動時の観察、自己評価や相互評価はどの活動でも使う評価します。

「ポートフォリオ」とは

「生徒の作品、自己評価の記録、教師の指導と評価の記録などを系統的に蓄積していくもの」
「学習活動において児童生徒が作成した作文、レポート、作品、テスト、活動の様子が分かる写真やVTRなどをファイルに入れて保存する方法」

などと定義されています。

 

音楽授業におけるワークシートの作り方」の動画では、ワークシートを作成するための3つのコツを紹介しています。

 

 

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音楽の評価で私が注意していた3つのこと

いくつもある評価をどのような比率にするかを「重みづけ」と言いますが、私が気にしていたのは

・実技テストを重めにする一方で、挽回できる項目も合わせて設定していたこと
・学期ではなく、1年通したバランスにすること
・先に生徒に示すことで見通しを立てさせること

 

冒頭で本人や保護者が気にする「音痴だから成績が悪くなる」は、歌唱テストの中でも『旋律やリズムの正しさ』という項目が入っている場合に限ります。

私の場合、1年生の校歌の歌テストでは「声の大きさ」「歌詞の正しさ」といった項目にして、旋律やリズムの正しさは評価していませんでした。変声があったり、緊張感や羞恥心から旋律やリズムの評価をする必要がないと考えていたからです。

歌のテストは頻繁にあるわけではないと思いますし、歌唱以外の単元や歌唱の中でもワークシートなどの評価項目もあります。よって、いわゆる音痴で成績が下がることは多少あっても大きく関わることはありません。

 

小学校と中学高校とでは、音楽の評価観点がどのように違うのかを「新学習指導要領の評価観点から小学校と中学・高校を比較」の動画で解説しました。

 

 

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まとめ:音楽教員が解説する歌の実技テスト(評価方法・位置づけ)

「歌のテスト」の位置づけや評価について解説しました。

評価の方法や構造はもちろんのこと、そもそも教科で定めている校種や学年の目標については、公表されてて誰もが目にすることができます。目標は文部科学省のサイトや書店で「学習指導要領」を入手できます。

評価の方法は今回使用した教職員支援機構の動画や資料があります。
これは国立教育政策研究所が公表している「「指導と評価の一体化」のための学習評価に関する参考資料」が基となっています。

音楽科に限らず、どんなことがどのように評価されているのか知りたい場合は、気になる校種や教科を見てみましょう。

 

この記事の内容は動画と同じです。
動画「音楽教員が解説する歌の実技テスト(評価方法・位置づけ)」も是非ご覧ください。

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この記事を書いた人
原口直

東京学芸大こども未来研究所教育支援フェロー/公立中学校音楽科教員

東京学芸大学教育学部卒業後、大手芸能プロダクショングループ勤務を経て音楽科教諭に。
東京都内の公立中学校および東京学芸大学附属世田谷中学校において、教育実習生の指導・進路指導・新しい学習内容「生活と社会に関わる音楽の授業実践」を重ねる。
会社員時代の経験を活かした知的財産権教育の研究・発表実績多数。

2020年春より教室からYouTube動画・ウェブサイト・講演にフィールドを移し、教員や教育実習生が学ぶためのコンテンツを発信している。

音楽文化事業に関する有識者委員会委員(JASRAC)/共通目的事業委員会専門委員(SARTRAS)

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