皆さん、こんにちは。一歩先ゆく音楽教育、原口直です。
現在は学校での教育研究の経験と、未来につながる新しい学びについて情報発信しています。
このYouTubeチャンネルでは学び続ける先生と学生さんのために、学校で役立つ情報と提案を発信しています。
音楽教員は、「音楽の道に進みたい」という進路の相談を自分の学年に関わらず聞くことがあります。中学生ならば「高校から音楽の道に進みたい」という子も少なからずいます。
私は公立の音楽科がある高校に行きました。普通科を併設している高校です。もう20年以上前の話になりますが、最新の学校のパンフレットなどを見ながら自分の経験もふまえて話をしたいと思います。
この動画では音楽科の高校について特徴を話しますが、他に
学校に1人しかいない音楽科の先生がどのようにその進路指導をしたらいいか。
音楽を仕事にすることについて、どう考えるかということの話しをしています。
この2つの動画もご参照ください。
音楽科(音楽高校)は音楽指導が丁寧
音楽科には専攻…主専攻と副専攻というのがあります。
ピアノが主専攻の場合は声楽が副専攻、楽器や声楽が主専攻の場合はピアノが副専攻になります。その主専攻・副専攻ともに個人レッスンでした。
週1コマの個人レッスンが両方とも受けられるというのは、とても貴重なことです。またソルフェージュという授業では習熟度別にクラスが分かれていましたので、自分の実力に合ったところでレッスンを受けることができました。
もし主専攻・副専攻のレッスン、また習熟度別のソルフェージュに自費で通おうと思ったら、時間的にも費用的にもとても大変です。それを授業の中でやっていただけるというのは、とてもありがたいことです。
また、練習場所も十分にありました。1つの部屋に1台のグランドピアノが入っている個室がたくさんありましたので、自分が練習するのには十分な環境であったと思います。
また、クラスの中の子、それから先輩や後輩…上下にもライバルがいますので、「あの子よりも上手くなりたい」とか「どうやったらあの先輩みたいになれるかな」とか、そういったことができたのも音楽科高校の強みです。
音楽科(音楽高校)は授業の4割が音楽
普通科にある科目…国語・数学・英語などももちろんあるんですが、音楽の授業が4割もありました。
内容は音楽理論・ソルフェージュ・音楽史・合唱合奏や重唱重奏、演奏研究や演奏方法。そしてそこに専攻…主専攻・副専攻のレッスンです。これが授業の中にあるのは大変ありがたいことでした。
音楽理論やソルフェージュなどを外に習いに行く必要はないですし、自分で勉強する必要もありません。授業の中に組み込まれているというのはとても良いことです。
受験前にはプラスで主専攻のレッスンに行ったり、ソルフェージの個人レッスンをしていたりしましたが、それ以外はほとんど学校でまかなえていました。
何より自分の好きな音楽が授業の4割もあるということは、とても楽しいことです。
音楽科(音楽高校)卒業後の進路について
音楽科の高校ですので、当然音楽系の進路に強いです。
また、音楽の先生…通常は1校に1人ぐらいですけれども、音楽科の高校は複数いらっしゃることが多いですので、情報も多いです。先輩の実績もすべてわかります。
音楽系の進路で言うと、国公私立の4年制大学やいわゆる音楽大学。それから、短大、音楽の専攻や幼児教育、保育士などになるということもありました。また、音楽の専門学校に進むという進路もあります。
音楽の力・素地ができている反面、普通科目には弱いというのが音楽科のデメリットです。
私は国公立大学を受けましたので、センター試験では音楽以外の普通科目もとても重要でした。
音楽科の授業だけではまかないきれなかった分は、研究室に通ってその教科の先生にマンツーマンで教えていただいたり、教材をもらったりして勉強を進めていく必要がありました。自分の進路によってはきちんと自分で管理し、自分で学習していくという姿勢も大事です。
まとめ:【音楽教員が紹介】高校の音楽科(音楽高校)はどんなところ?
私がこの学校で培ったものは、今も活かされています。
例えば高校で培った合唱や吹奏楽の力、それから何より友人たちは今でも付き合いがあります。音楽の世界はとても狭いので、今でもその友人のつながりはとても重要なのです。
中学校から高校へ進路選択をする際に、もし音楽が好きであれば「音楽を仕事としたい」「音楽を極めたい」というのであれば、音楽科も考えてみてください。
記事の内容は動画と同じです。
動画「【音楽教員が紹介】高校の音楽科(音楽高校)はどんなところ?」も是非ご覧ください。
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