2020年10月17日(土)におこなわれた日本音楽教育学会第51回大会オンライン大会において研究発表を行いました。
発表内容は、
―著作権・GIGAスクール構想・歌唱のない授業―
日本音楽教育学会におけるマイルール
日本音楽教育学会では、隔年で発表しようと目標を持っています。前年度、東京藝術大学で開催された第50回日本音楽教育学会では発表をしました。
2019年度 日本音楽教育学会@東京藝術大学での発表内容
●タイトル
「生活と社会の中の音楽」にリメイクする授業実践
―学習指導要領の完全実施に向けて―
●内容
8つの実践例「変わる、学習指導要領。少し変える、中学の授業」
①【CSR×《交響曲第5番ハ短調》】サントリーは、なぜホールを持つの?
②【グローバル×日本の郷土芸能・世界の諸民族の音楽】“Please tell me about traditional Japanese music.”と言われたら?
③【税金×文楽】なぜ大阪市は文楽の助成金をゼロにしたの?
④【自然音・環境音×《春「四季」より》】中庭で小鳥が歌ってる…本当にあるがやって来た
⑤【社会×《ブルタバ(モルダウ)》《花は咲く》】スメタナも『花は咲く』も思いは同じ。
⑥【ライブ・エンタテインメント×歌舞伎・文楽・ミュージカル】合唱祭でわかった。“ライブ”がアツい!!
⑦【ジェンダー×オーケストラ・伝統芸能・郷土芸能】ピアノの習いごとは女子?職業オケは男性?じゃ、ソプラノは??
⑧【知的財産権(著作権)×AKB48】AKB48は、いくらもらっているの?
学会のオンライン開催の決定により発表を決断
今年度は「発表しない年」となる予定でした。発表しない年かつ京都教育大学で行われるということで寺社とグルメめぐりをのんきに計画していました。
しかし、様々な社会情勢により、京都開催でなくオンライン開催と決定したことで「今年発表しないでどうする!?」と発表することを決めました。
参加申し込みを行ったのは6月です。タイトルと発表内容である要旨を事務局に送る必要があります。世の中はようやく学校が再開し、混とんとした中です。オンライン教育の立ち位置や必要性もまったく異なって研究の計画を見直す中、何を発表できるのか、タイトルすらも決めあぐねました。
しかし、やっぱり「今年やらなくてどうする!」とオンライン教育の可能性について、自分を実験台にオンライン教育を進めてきた観点から発表させていただきました。
当日は発表の会場に何名いらしているのか。誰が聴いてくださっているのか。名前はチラリチラリと見えますが、リアクションもわからず、表情もわからず…オンライン授業のもどかしさを今さら肌で感じました。
発表では研究の動機から、対面教育の弊害となっているもの、それを取り除くためにオンライン教育が有効ではないかと仮説を立てたこと、そして主宰している「一歩先ゆく音楽教育」のYouTubeチャンネルを例に実践報告をしました。
日本音楽教育学会での発表の紹介とオンライン学会の感想
発表内容の一部を紹介します。
どう…でしたか???どうだったんだろう…か。
数名の方からメールでのリアクションをいただけましたが、手ごたえを感じにくい発表でした。
会場なら「どうでしたか?」と聞いてくださった先生に助言をいただきに出向くところですが、それができない…。可能性と言っておきながら、あいさつできない、名刺交換できない、ご指導いただくことができないというモヤモヤに包まれた学会でした。
しかし、これも「やってみないとわからない」大きな学びとなりました。
オンラインで学会を開催できることを示せたことは大きな一歩だったと思います。運営には日本音楽教育学会本部の皆さんはもちろん、何よりテクニカルサポートをしてくださった学生の皆さん、スタッフさんたちへの感謝を申し上げたいです。前日の接続テストから学生さんたちがマンツーマンですべてのサポートをしてくださいました。
本当にありがとうございました。
コメント