春は出会いと別れの季節。学校現場でも、3月・4月は着任や離任といった節目を迎える大切な時期です。
「誰に」「どんなものを」「いつ渡せばいいのか」といった贈り物のマナーに悩む教職員の声も多く聞かれます。
この記事では、着任・離任の場面で押さえておきたい贈り物の選び方やタイミングについて、実体験をもとにわかりやすく解説します。
「生徒・同僚・上司・保護者に好かれる教員とは?」「教員のための保護者対応の3つのポイント【保護者と良い関係を保つには?】」という記事もあります。ぜひご覧ください。
着任・離任時に誰に贈るべき?相手選びのコツ
着任・離任時の贈り物は必須ではありませんが、感謝や挨拶の気持ちを込めて渡すことがよくあります。まずは「誰に渡すのか」を考えてみましょう。
私の場合、着任・離任のどちらの場面でも、教職員全員に贈るようにしていました。
できる限り、講師の先生やボランティアの方、事務職員や用務員の方にも準備すると丁寧です。
一方で、保護者や地域の方、業者の方などには基本的に贈る必要はありません。
もし特別にお世話になった方がいるなら、その場合のみお礼の気持ちを込めてお渡ししてもよいですが、誰に贈って誰に贈らないかで気を遣わせてしまうこともあるため、慎重な対応が求められます。
教員にとってお世話になる方というのは同僚教員以外にもたくさんいます。
以下の動画を参考になさってください。
「【学校を支える人】学校用務員・事務員・スクールロイヤーが学校生活をサポート」
「【学校を支える人】音楽科を支えるのは部活指導員・楽器屋・調律師、そして…」
贈り物の選び方:着任と離任で変わるポイント
着任時のおすすめ
着任時には、配りやすさと受け取りやすさを重視した、個包装のお菓子が人気です。
たとえば30人程度の教職員がいる学校であれば、事務や用務の方の分も考慮して、50個程度を目安に用意しておくと安心です。
洋菓子ならマドレーヌやフルーツケーキ、和菓子ならお饅頭やおかきなどが好まれます。着任の場合は、配るタイミングが明確なので、賞味期限にはそれほど神経質になる必要はありません。
たとえばこのようなギフトはいかがでしょうか。
離任時のおすすめ
離任時には、形に残らず気を遣わせない「消えもの(食べ物)」や、ちょっとした日用品として使えるプチギフト(タオル・文房具など)が喜ばれます。イメージとしては、結婚式で渡すプチギフトのような500円〜1000円程度の品を目安に選ぶとよいでしょう。
特に大切なのがメッセージです。一人ひとりに向けた感謝の言葉を添えることで、気持ちがしっかり伝わります。紙のパッケージに直接メッセージを書くのも手軽でおすすめです。
たとえばこのようなギフトはいかがでしょうか。
贈り物を渡すベストなタイミングは?
着任時は、初めて学校を訪れる日や4月1日に渡すのが基本です。自治体の辞令交付式がある場合は、その後の初出勤日に配ってもよいでしょう。
離任時は少し難しくなります。春休みに入ってしまうと不在の先生も多いため、最終出勤日や終業式の後など、確実に会える日を事前に確認しておくことが大切です。
どうしても渡せない場合は、机やロッカーに置いておくことも検討しましょう。その際は、「消えもの(食べ物)」を選ぶ場合、賞味期限に特に留意し、日持ちのするお菓子を選ぶと安心です。
また、赴任先が遠方の場合は、ご当地の特産品を選ぶと話題になりやすく、職場でのアイスブレイクにもつながります。地元のストーリーや文化が込められた品は、自己紹介としても効果的で、印象に残る贈り物となるでしょう。
まとめ:自分の気持ちを大切に、心を込めて準備しよう
着任・離任の贈り物に「正解」はありません。ときには手の込んだ贈り物に恐縮したり、逆に気づかぬうちに失礼があったりすることもあります。
大切なのは、自分の気持ちを形にすること。そして、相手を思いやる心を忘れないことです。今回紹介した「贈る相手」「贈る物」「渡すタイミング」の3つのポイントを押さえながら、心のこもった準備をしてみてください。

記事の内容は動画と同じです。
動画「【教員異動】着任・離任の贈り物マナー|誰に何をいつ渡す?これで安心!」も是非ご覧ください
コメント