皆さん、こんにちは。一歩先ゆく音楽教育、原口直です。
現在は学校での教育研究の経験と、未来につながる新しい学びについて情報発信しています。
このYouTubeチャンネルでは学び続ける先生と学生さんのために、学校で役立つ情報と提案を発信しています。
日ごろ、たくさんの人が学校に関わっています。学級担任や教科担任は非常にわかりやすい位置づけですが、それ以外にも学校にはなくてはならない人たちがたくさんいらっしゃいます。
教員の皆さんはそれを実感していると思いますが、教育実習生の皆さんは2〜3週間ではそこまで把握できなかったり、その重要さに気付けなかったりするかもしれません。
この動画では学校支える人々…学級・教科担任以外にもとても大切な人たちが学校の中にはたくさんいらっしゃる、関わってくださっているということを知ってほしいです。
また学級担任・教科担任になった時に「自分は一人ではない、たくさんの人たちが支えてくださっているんだ」ということを知って欲しいと思い、この動画を作りました。
この記事は、次のようなことを知りたい方に是非ご覧頂きたい内容です。
▶学校の中それを支える人々を知りたいという方
学校用務員の役割
学校技術員・校務員・学校主事・技能員・管理作業員・スクールヘルパーなどの名称で呼ばれているようです。ここでは「学校用務員さん」という呼び方をします。
学級担任や教科担任をしていると本当に様々なところでお世話になり、オールマイティな方たちだなと思います。
普段見える姿としては、お掃除をしてくださったり、中庭や学校の周りなどの造園や園芸をしてくださったりしています。花壇を作ったり、植物の剪定、時には果実や野菜を育ててくださったりします。
他に学校の設備(壁・天井・扉・ロッカー)の点検をしたり修理をしてくださったりしていました。天井や壁にできてしまう穴や傷を修理してくださったり、ドアの建てつけが悪くなると見てくださったりと本当にお世話になりました。
学校行事でも活躍してくださいます。例えば、行事に必要な備品(ポット・スリッパ・茶器)を用意してくださるのも学校用務員さんです。学級担任や教科担任が主の校務に集中できるよう、また生徒指導に集中できるように他の様々なことに気を配ってくださって準備や片付けをしています。
私が気づいたのはきっとほんの一部だと思います。気づいていない所で、たくさんの用務をしてくださっているのは端々に感じられます。
中には子どもの中で学校用務員さんと仲良くなるなんていう子もいました。特に様々な事情で扉の修理などを一緒にしたり、手伝ったりしていると仲良くなったようです。
学校に数名しかいないはずの学校用務員さんですが、「さっきあっちで見たのに今ここにいる!」というくらい本当に色々な所に出没して、色々な用務をしてくださっています。
一番助かったのは音楽室のドアの建てつけが悪くなった時に、他の教室で開けたまま固定されているドアと交換してくださって、しかもすぐにやってくださってとても助かったことがあります。
また、音楽科としては楽器を運ぶとか、細々とした電気関係の修理をするとかで学校用務員さんと関わることが多かったので仲良くさせていただきました。
学校にはなくてはならないプロフェッショナルです。
学校事務員の役割
事務室に行くと数名が働いていると思います。もしかしたら、子どもたちはあまり関わりがないかもしれません。しかし、大変な重要な方々です。
一番目につきやすいのは、電話を受けたり受付をしたりすることです。
学校には様々な来客があります。宅急便や業者の方、来客、保護者の方も忘れ物を届けに来たりすることもあります。こういったすべての窓口となるのが学校事務員さんです。
それだけではありません。様々なことで支えてくださっています。
生徒目線と教員目線で分けて話します。もちろん重なっているところもあります。
生徒目線で見る学校事務員の役割
証明書などの発行で関わったことがある子どもたちがいるのではないでしょうか。お金関係(教材費・給食費・学年費…)を管理してくださっています。
学籍と言って、学校にどの子どもが通っている戸籍みたいなものがあります。その管理をしてくださっています。学籍を管理することで、人数はもちろん、転出入(人数の移動)や教科書の発注等をしてくださっているのです。就学援助などの学校生活の支援、手続などもしています。
教員目線で見る学校事務員の役割
備品の購入。例えば学級や教科…特に音楽科は大きな買い物、またたくさん買うということもあります。こういった時に学校事務員さんと密にやり取りをします。
学校全体の修繕。直したり、取り付けたり、壊したり、片づけたり。これを考えたり予算組するのも学校事務員さんです。計画的にできるものはいいのですが、突発的に起こることもあったりして対応してくださいます。
給与明細をいただいたり、出張等の経費・出張の申込などをするのも学校事務員さんです。休暇や長期休みの動静表などの出退勤を管理するのも事務員さんです。
何かとお世話になります。
特に音楽科はお金が動くことが多いので、私はよく事務室に出入りしていました。時に憩いの場のように談笑したり、四方山話をしたりしていました。
しかし、人にもよるかもしれませんが「アメとムチ」の使い分けが上手だったなと思います。「これは出ません」とか「何とかします」とか、色々なお金の面できっと私にはわからない難しい所を調整してくださったのだと思います。
学校事務員さんはなくてはならない存在のお一人です。
2020年度からの新役職「スクールロイヤー」など
その他にもたくさんいらっしゃいます。たくさん言います。
スクールアドバイザー(SA)
スクールカウンセラーは文部科学省の管轄ですが、スクールアドバイザーは自治体や教育委員会にひもづいています。なるための資格はスクールカウンセラーと同じですが、業務は若干ちがいます。
スクールソーシャルワーカー(SSW)
2008年から文部科学省が設置しました。主に福祉相談の専門家です。必要な資格は社会福祉士、精神保健福祉士等があります。他にも経験や知識が豊富な方がスクールソーシャルワーカーに就くようです。
ソーシャルワーカーでも特に学校に特化した知識や経験を持っている方がスクールソーシャルワーカーになります。主に子どもを通して生活全体を見て、児童相談所など行政機関との連携を取るなどの働きをしてくださっています。
スクールロイヤー
ロイヤーは弁護士です。2020年度から文部科学省が設置したポジションです。文部科学省が求める役割は法的相談・教員研修・法令に基づく対応・いじめ予防教育等です。
すでに前倒しで設置している自治体もあり、いじめ・虐待・過剰な苦情に対する対応などにあたっているようです。新しく設置されたポジションですので、これからの活躍が期待されます。
スクールサポーター
警察OBの方がなる役職です。警察の知識を持っていますので、児童生徒の問題行動についての報告・情報共有をしたり、防犯の講話をしていただいたり、不審者対応や学校の安全点検も見てくださいます。行事の時には見回り等を相談するのもスクールサポーターです。
他にも、
「退職した校長先生」「民生委員・児童委員」の方々は不登校生徒などに対応してくださいます。
「地域の自治会や町内会」「同窓会」の方々も学校になくてはならない存在です。
短い時間では語り尽くせないほど、学校を支えてくださる人々はたくさんいらっしゃいます。
まとめ:【初任者・実習生に知ってほしい】学校用務員・事務員・スクールロイヤーが学校生活をサポート
前回の「【初任者・実習生に知ってほしい】養護教諭・学校医・スクールカウンセラー・栄養教諭が心・身体をサポート」と合わせると、実に多くの人々が学校に関わってくださっているのがわかります。また、新しく制度やポジション等もありますので、新しい情報にアンテナを張りましょう。
まだまだ続く「学校を支える人シリーズ」次回は音楽編です。
記事の内容は動画と同じです。
動画「【初任者・実習生に知ってほしい】学校用務員・事務員・スクールロイヤーが学校生活をサポート」も是非ご覧ください。
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