音楽教員のための入学式準備(服装・ピアノ・曲の準備、大丈夫?)

音楽教員のための入学式準備(服装・ピアノ・曲の準備、大丈夫?) 一歩先ゆく音楽教育(授業準備編)
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皆さん、こんにちは。一歩先ゆく音楽教育、原口直です。

現在は学校での教育研究の経験と、未来につながる新しい学びについて情報発信しています。
このYouTubeチャンネルでは学び続ける先生と学生さんのために、学校で役立つ情報と提案を発信しています。

 

今日は入学式についての話をしていきます。

入学式は言うまでもなく学校の顔となる大事な式典です。たくさんの人たちが会場に集まります。
入学生はもちろんのこと、学校によっては在校生が全員参列したり保護者の方もいらっしゃいます。それから来賓の方や先生方も列席しますね。学校の規模によりますが、会場には500人から1000人の方が集まると考えると、コンサートホールで本番を迎えるのとさほどかわりはありません。

そのために大事な準備、心構えをお話しします。

 

 

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校歌:音楽として理解するところから始める

入学式に大事なこと1つ目は校歌です。

校歌は言うまでもなく、その学校にとってとても大事な音楽です。歌詞の内容や曲調などその学校に合ったものになっていますので、その音楽を理解することから始めましょう。

入学式は、卒業式と違って入学生は校歌を歌わない場合もあります。
誰が入学式で校歌を歌うのか…在校生なのか、ブラスバンド部の演奏なのか把握しておきましょう。そして、その指導にどれくらい時間が割けるのかというのも大事なところです。来賓の方や保護者の中にはその学校を卒業した、つまり、その校歌を知っている人たちもたくさんいます。

 

式典のため・行事のためでなく音楽的にきちんと校歌を指導するためのポイントについては「音楽教員のための校歌指導の3つのポイント」で解説しました。

 

校歌に思い入れがある人たちもたくさんいますので、校歌を大事に歌ってください。

 

 

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校歌以外の音楽:昨年の入学式を参考に

入学式に大事なこと2つ目は「校歌以外の音楽」です。

入場や退場などで使われる音楽が、CDなのかブラスバンド部などの演奏になるのか、もしくは音楽科の教員が何か曲をセレクトするのか、そういったことをきちんと把握しておきましょう。大事なのは昨年どうであったのかということを周りの先生に確認をすることと、できれば新1年生の先生に意向を聞けるといいと思います

学校によってそれぞれ慣習が異なりますので、必ず確認して必要な準備をしておきましょう。

 

儀式的行事に必ずある《君が代》。《君が代》という歌唱教材との関わり方・扱い方を「音楽科教員は知っておきたい「君が代」」でお話ししました。音楽科が特に関わりのあることですので、ぜひご覧ください。

 

 

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会場の把握:本番での音の響きを想像する

入学式に大事なこと3つ目は「会場の把握」です。

体育館で行われることが多いと思いますが、体育館の広さ…例えば天井の高さや奥行きなど、また舞台の有無や階段の位置、ピアノの位置などは学校によって様々です。

入学式本番はそこにたくさんの人が入って、そこに紅白幕などがさげられる場合もあります。どのように響きが変わるのか想像しながら会場の把握をしましょう。

 

 

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ピアノ:電子ピアノの場合は要注意

入学式に大事なこと4つ目は「ピアノ」です。

体育館に備え付けのグランドピアノがある学校が多いと思います。また、入学式ではピアノを使わずに電子ピアノを使うという場合もあります。
たとえ、グランドピアノを使うということでも舞台の上にあるのか下にあるのか、電子ピアノも前にあるのか真ん中に設置するか、把握しておく必要があります。

電子ピアノは音質や音量、タッチやペダルの感触などまったく異なりますので、本番で使う電子ピアノをできれば本番の位置に置いて練習できるといいと思います。

 

学校における調律師さんというのは普段のイメージとは少し役割が違います。「音楽教員のための調律師との付き合い方【バッハが音楽の父ならピアノ調律師は音楽室の父だ!】」の動画で、学校の調律師さんの役割を紹介しました。

 

 

服装:華美にならないように、けど写真写りは気にする

入学式に大事なこと5つ目は「服装」です。

入学式の主役はもちろん1年生です。1年生の先生方よりも華美な服装は避けましょう。

臨機応変に対応できるよう脱ぎ着しやすい服装で

当日、調整ができるように取り外しのできるコサージュや着脱ができるアクセサリーなどにしておくといいと思います。服装もリクルートスーツのような服装ではなく、少し華やかなスーツがいいと思います。

私は、黒の礼服ワンピースの上にラメの入ったジャケットを羽織ってコサージュをつけたりしていました。
学校によって慣習が異なりますので、当日着脱したり変更したりできるように、代わりのものを持っていたり、バリエーションのきくものを準備したりしておくといいと思います。

それから、靴も大事な要素です。スーツに合っているか、移動の時に変に音がしないか、それから舞台の上り下りがある場合は、歩くときに支障がないか、ということも大事な要素だと思います。
当日、演奏以外のことに変な気を遣わなくていいように、服装や靴もばっちり用意しておきましょう。

 

体育館内の温度に注意

そして当日は、なるべく早く学校に行って体育館で練習できるといいのですが、なかなか一人で練習できるということはできないと考えておいてください。代表生徒の言葉の練習をしていたり、お花屋さんが来てお花を準備していたり、先生方が忙しく会場を出入りしていたりしています。一人の時間はなかなかとれないと考えておいてください。

そして、当日は寒くなる可能性も暑くなる可能性もあります。外は暖かい陽気でも、体育館の中がすごく冷えていることもあります。必ず調整できるような、ホッカイロを身に付けたり、腹巻をしたり、そういった対策を取っておいておください

そして、お化粧です。当日の朝、バタバタと忙しくなることは目に見えていますが、入学式はたくさん写真を撮られます。
主役ではありませんが、写真屋さんや保護者の方などたくさんの方が写真や動画を撮っています。メイクをしっかりしておくというのも少し頭の片隅に入れておいてください。

 

教員のための服・靴・メイクのポイント(音楽教員が注意したい点も含めて)は「教員におすすめの服・靴・メイクの選び方」という動画の中でお話しました。

 

 

まとめ:音楽教員のための入学式準備(服装・ピアノ・曲の準備、大丈夫?)

今日は入学式について話をしました。4月に入ってすぐに準備が必要な、とても大事な式典です。抜かりのないようにできることを早めに準備をしておきましょう。

 

音楽教員のための卒業式準備の5つのポイント【着物でピアノ・草履で階段】」の動画では、卒業式を失敗なく心配なく迎えられる準備のヒントをお話ししました。子どもや保護者・自分自身の思い出に残る卒業式に向けて万全の準備をしましょう。

 

ブログ記事の内容は動画と同じです。
動画「音楽教員のための入学式準備(服装・ピアノ・曲の準備、大丈夫?)」も是非ご覧ください。

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この記事を書いた人
原口直

元東京学芸大こども未来研究所教育支援フェロー

東京学芸大学教育学部卒業後、大手芸能プロダクショングループ勤務を経て音楽科教諭に。
東京都内の公立中学校および東京学芸大学附属世田谷中学校において、教育実習生の指導・進路指導・新しい学習内容「生活と社会に関わる音楽の授業実践」を重ねる。
会社員時代の経験を活かした知的財産権教育の研究・発表実績多数。

2020年春より教室からYouTube動画・ウェブサイト・講演にフィールドを移し、教員や教育実習生が学ぶためのコンテンツを発信している。

音楽文化事業に関する有識者委員会委員(JASRAC)/共通目的事業委員会専門委員(SARTRAS)

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