音楽教員歴10年の原口直です。
今日は調律師について話します。
ピアノ調律師(ピアノちょうりつし、英語:pianotuner)は、ピアノの調律や保守管理を専門に行う職業である。工房で修理を手がけたり、メーカーで設計・製作に携わる者もいることからピアノ技術者(piano technician)やピアノ製造技師(piano builder)とも呼ばれる。
(ウィキペディアより)
子供の頃の調律師のイメージといえば家に半年に1回くらい来て、色んな道具などを使ってピアノを分解して曲を弾くでもなく、でもピアノ確か弾いていた人というイメージでした。
学校においての調律師さんというのは少し役割が違います。その役割を知って有効に活用してほしいと思います。
この動画では調律師さんについて話をしますが、「【学校を支える人】音楽教員のための楽器屋との付き合い」それから「音楽教員のための音楽室の作り方【快適な音楽室作りのヒントを紹介】」でもピアノについて話をしていますので、そちらの動画もご参照ください。
調律師は「音楽室の父」である
音楽の父といえばもちろんヨハン・セバスティアン・バッハですが、音楽室の父といえば調律師さんと言って間違いないと思います。
大抵一つの学校を一人の調律師さんが長く担当していることが多いです。担当者が変わっても会社は同じだったりするのでその学校のことをよく知っていますし、ピアノのことも教員よりもよく知っていることが多いです。
それぞれのピアノのクセ、それから複数台あるその違い、そしてそのピアノの歴史(いつ学校へ来たとかどれくらいの間使っているとか)そういった事もよく知っているのが調律師さんです。
まさに音楽室の父。音楽室のピアノのこと音楽室以外にもあるピアノのことを一番知っている人と言っていいと思います。
学校の調律師へのリクエスト内容
調律をする場合にタッチや音色などのリクエストをすることがあると思いますが、音楽室にピアノが複数台ある場合は
そのピアノを聴く頻度、
そのピアノを弾く人…例えば生徒がメインで弾くのか教員がメインでいくのか。
目的…合唱伴奏で弾くとかパート練習で使うとか。
そういったことを伝えると良いと思います。
それからよく弾く期間…例えば9月10月合唱コンクールに向けての間はよく弾いています。それ以外は正直あんまり弾いていませんとか、それから普段の状態ピアノが置いてある場所に空調が効くのか効かないのか、誰も触っていない状態なのかということを伝えるのも大事だと思います。
家庭に1台あるピアノとは条件が違うので、そういった細かいこと情報を伝達することも大事だと思います。
学校のピアノの調律スケジュール
はじめに話したように調律師さんはその学校についていることが多いですが、複数の学校を掛け持ちしていることが多いです。ですのできちんとスケジュールは早めに押さえておくのが良いと思います。
私の場合、次の年もこの時期でお願いしますと1年前に予約を仮で入れておいて、4月に年間行事予定が出たらすぐに日時をお知らせするというのが大事でした。調律の直前になって向こうから電話を頂いたりして、こっちが調律のことを忘れているなんてこともありました。
私の学校では毎年夏休みに学校にあるすべてのピアノを調律してもらっていましたが、1回忘れてしまって大変なことになったことがありました。
授業が始まってしまって2学期の間、合唱コンクールまでの間にすべてのピアノを調律しなければならず、部活をお休みにしたり体育館の授業や部活と交渉したりとても大変だったということを覚えています。
きちんとスケジュール抑えておくことは調律師さんにとっても大切ですが、音楽科教員にとってもとても大事なことです。ぜひ早めにスケジュールを確保しておきましょう
まとめ:【学校を支える人】音楽教員のための調律師との付き合い方
今日は学校の調律師について話をしました。
調律師さんはまさに伴走者=「一緒に走る伴奏者」です。常に授業で使っているピアノを見守ってくれている方です。一緒に授業をつくっていると言っても過言ではありません。調律師さんの特性を知って授業で使うピアノを有効に使えるようにしましょう。
ブログ記事の内容は動画と同じです。
動画「【学校を支える人】音楽教員のための調律師との付き合い方」も是非ご覧ください。
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