音楽教員歴10年の原口直です。
今日は学校による合唱指導の違いについて話をします。
学校によってそのカラーは様々、文化も様々です。ここの学校の常識は隣の学校では通用しないということ、よくあります。特に文化的行事=文化祭や合唱コンクールなどでは顕著に現れて、まさに文化の違いを感じられます。初めて教員に赴任する場合や異動する場合、学校は選ぶことはできません。しかし学校には様々なカラーがあります。今日は私が体験した中での話をします。
体験をして違いを知ることはとても難しいことです。なぜなら自分の学校しか見えてこないからです。
この動画では、私が中学生・高校生だったときの学校と自分が勤務した中学校の違いについて話します。
私がいた中学校や高校はNコンで県代表になってブロック大会に進むぐらい、かなり合唱に力を入れている中学校・高校でした。しかし、自分が勤務した中学校はさほどコンクールに力を入れていたわけではありません。自分がそこで感じたこと、こんなに違うんだなと思ったことを話します。
是非ご参照ください。
生徒がソルフェージュ力を持っている
ピアノを習っている子が多い/少ない…そういうことではなくて、譜読みがとても速いとか、覚えるのがとても早いとか。そういった能力を持っているのではないかなと思います。
耳で覚えて口で表現するというルーティンができている。そして先輩達の合唱を聴いて、聴いたことがある曲であるということ。それもとても大事だと思います。
それから、パート練習が生徒だけで運営できる、これも強みだと思います。
ソルフェージュ力があるピアノや楽器を習っている子がクラスに何人かいると、その子たちが主導となってパート練習を進めていってくれます。
教員はパート練習に深く関わる必要がありませんので、もっと広く合唱へ関わることができていますし、できない子へのバックアップをすればいいという別のポジションでの指導になっていきますので、生徒のソルフェージュ力があるっていうのはとても強みになると思います。
声の目標になる見本(先輩)が多い
合唱も本気で取り組む・本気で声を出す・いい声を出すというのが当たり前にある環境なので後輩たちはよく育ちます。
特にいい先輩・いい見本が近くにいます。女性の教員だと男声パートを指導するのはなかなか難しいですが、いい見本は先輩にたくさんいるので、「あの声を目指そう」とか「ああいう声になりたい」といういい見本が近くにいるというのはとてもいいと思います。
声を出すのが当たり前になっているので、教員は「声を出しましょう」という指導ではなく、出ている声をどうするかという指導に集中できるので、合唱曲の仕上がりや目標となるところも全然違ってきます。この「声」は学校によって様々です。
合唱に重きを置く校風
歌唱や合唱がその学校にとってどのような位置づけかというのは合唱指導に結びついてきます。
歌が日常的にあるとか合唱コンクール以外に他の行事の中にもあるというのは、歌唱指導にとってはとても都合がいいです。
私は、自分が中学生の時に朝礼があって、その朝礼…週1回集まったときに各学級で合唱の披露がありました。そして、その発表した曲を最後に全員で歌うんです。そういった文化が学校にはありました。
ですので、学校で歌うこと・全員で歌うことを週に1回当たり前に行なっていたので、歌うことに対して抵抗は何もなかったですし、先輩達の合唱身近に聞くことができていました。
そして高校は音楽科の高校でしたので、これも日常的に合唱が身の回りにありました。合宿などはもちろんのこと、コンクール前提での年間スケジュールの組み方になってきますので、学校として合唱=音楽を認めてくれているという風潮がありました。
この校風…合唱がその学校にとってどういうものなのかというのも学校による違いだと思います。
まとめ:【合唱の強豪校とは?】学校による合唱指導の相違点
これも先生次第だと思います。特に公立学校では先生の異動もありますので、その先生が学校でどのように合唱を位置づけたいかっていうのはカラーが色濃く出ます。
初めはやりにくい部分があったとしても、自分のカラー「どのようにしたい」というのを強く打ち出していくのが、その学校にとっても、そして音楽科や授業にとってもとてもいいと思います。
記事の内容は動画と同じです。
動画「【合唱の強豪校とは?】学校による合唱指導の相違点」も是非ご覧ください。
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