音楽教員歴10年の原口直です。
今日は教員採用試験、次の一歩について話をします。
教員養成大学に入ると、大学を卒業して教員採用試験を受けてすぐに教員になるというのが当たり前のようになっています。しかし、それだけではありません。いろいろな進路や考え方、経験があっていいと思います。
私も教員養成大学を出ましたが、すぐに教員になったわけではありません。教員になる/ならない、目指す/目指さないに関わらず、是非見てほしい内容です。
私が指導した教育実習生の進路について
私は教員時代、教育実習生を約50人指導してきました。
■【教育実習シリーズ番外編】教育実習アフターインタビュー(その1)
■【教育実習シリーズ番外編】教育実習アフターインタビュー(その2)
■【教育実習シリーズ番外編】教育実習アフターインタビュー(その3)
小学校課程の学生、それから中学校課程の学生などバックグラウンドは様々です。そしてその全員が教員になったわけではありません。みんな様々な進路を進んでいます。もちろん全員知っているわけではありませんので、知っている中からいくつか話をしたいと思います。
教員になる
教育実習生だった子たちは教員になった子ももちろんいいます。
大学が東京にありますので東京の採用試験を受けている子もいました。また地方から来ている子もいましたので地元に帰って教員になると言って、地元の都道府県の教員採用試験を受けるという子もいました。地方によっては特に「中学校音楽科」というのは採用の数が少なくて倍率がすごく高かったり最悪の場合採用がないなんてこともありました。
ですので様々な進路を考えていた子が多いです。
大学院へ進学する
実習生の中には大学院に進んだ子もいました。
大学に直結している大学院、それから他の大学の大学院に進む子もいます。自分の実技…ピアノや楽器を極めたいという子もいましたし、もっと音楽科教育について調べたいという子もいましたし、もっと広く教育という分野で学びたいという子もいました。
大学院という進路もいたのです。
民間企業へ就職する
それから就職もいました。
こちらも「中学校音楽科」は採用は少ないということを知って、就職をするという子も多かったです。
それから教育実習の段階ではまだ迷っているという子もいました。特に3年生では迷っていると言っていた子が多かったです。教育実習をしてみて自分が教員の適性があるのか、自分がやりがいを感じられるのか、教員という仕事はどういうものなのかというのを実習を経て決めたいという子もいました。
その子たちがどうなったのか全員は分かりませんけれども、教員以外の道に進んだ子も少なからずいるということは言えると思います。
来年4月(大学卒業)までにすべきこと
これは教員になる/ならないに関わらず、4月までにこういったことをしてほしいということをお話します。
まずは全員に言えることは、文部科学省や国のことを知ってほしいということです。
他の動画にも話していますが、
何に一番予算を割いているのか。これから何をしようとしているのかを知っていますか。
学習指導要領の内容はよく勉強している子が多いですけれども、文科省の指針それから国研(国立教育政策研究所)の指針などを知るのもとても勉強になるので、これは全員やっておいていいと思います。
教員になる人が来春までにすべきこと
教員になる人は、採用された都道府県・それから市町村のことはきちんと知っておくといいです。
都道府県や市町村などのそれも予算だったり、何に力を入れようとしているのか、それから子どもの数を今だけではなく今後どうなのか。それはイコールか学校の数にも影響してきますので、子どもの数や教育。そして大きくその都道府県が目指していることを知っておくのはいいと思います。
教員にならない人が来春までにすべきこと
それから教員にならないという人も講師の道に進むのか、教育から離れるのかということを4月までに固めておくといいと思います。つまり、来年教採を受けるか受けないかということを考えておくのです。
教員採用試験を来年受けるか受けないか決める…その一つの指針となるのが初めに言った国や文科省などの今後の方針です。教育の目指すところ・国の目指すところに自分が賛同できるのか。それを目指す価値を自分の中にいい出せるのか。ぜひ4月までに自分に向き合ってほしいと思います
教員になる覚悟・教員を目指し続ける覚悟
教員に「本当になるのだ」もしくは「目指し続けるのだ」という気持ち…自分の中に覚悟があるのか自分に問いかけること、これが大事です。
実習の間は学校に2週間、長くても4週間過ごしただけです。それが毎日、何年も続いていく…そういったことを自分ができるのか自分がするのだという気持ち。それから教育をすること人を育てることの使命感。そして、子どもを育てていく未来を作っていくという責任感。こういったものを自分の中で確固たるものにしましょう
怖くなってしまうこともあるかもしれませんが、まずはそういったことを自分に問いかけてみたときに何かひっかかるものやクエスチョンが浮かぶのであれば、きちんと勉強をしたり情報を集めたりして自分の中でクリアしていったり、自分の課題として持っておいたりということをする。これが大事だと思います。
覚悟があるか。自分に問うてみましょう。
まとめ:【教員採用試験後の皆さんへ】受験した人・受験しなかった人・合格した人・次を目指す人…皆さんに届けたい
教員を目指すも目指さないも皆さんの自由ですし、いつ目指すかも皆さんの自由です。
大学を卒業してすぐ教員、そして定年まで働くという働き方が今は常識ではありませんので、自分の生き方・自分の大事にしたいことを自分の胸によく聞いて、人生設計をしてみてください。
ブログ記事の内容は動画と同じです。
動画「【教員採用試験後の皆さんへ】受験した人・受験しなかった人・合学した人・不合格だった人…」も是非ご覧ください。
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