教育実習を終えた後、「お礼状は書くべき?」と迷う実習生は多いのではないでしょうか。
Google検索でも「教育実習 お礼状」が上位にくるほど、関心の高いテーマです。
この記事では、国立の附属学校で50人以上の教育実習生を指導した経験を持つ私自身の立場から、教育実習のお礼状に関する本音と書き方のポイントをお話しします。
教育実習に関しては、この記事以外にも「再生リスト『教育実習おすすめ10本』」の中では、「指導教諭が教えるCANMAKE(キャンメイク)縛りの教育実習メイク」「【教員におすすめの服装】初任者・教育実習生が準備しておきたい靴・服・カバンの選び方」など、実習生の不安を解消する関連動画を紹介しています。
合わせてご覧いただけると、より実践的な準備に役立ちます。
この記事は、次のようなことを知りたい方に是非ご覧頂きたい内容です。
▶教育実習後にお礼状を書いた方がいいのかな?と疑問に持っている人
▶お礼状に何を書いたらいいんだろうか?と悩んでいる人
▶お礼状を書くの忘れちゃったけど、どうしたらいいだろう?と不安に感じている人
キャンメイクしばりで「アイブロウはいいけど、マスカラは要らない理由」、また、ギリギリOKなアイシャドウの色・リップの色なんていう話をしています。
無駄な買い物をしないですむ教育実習のときに必要な靴・服・カバンの選び方、適切なものを選ぶ方法をお話ししています。就活のそれとはちょっと違います。
お礼状は出すべき?指導教員の本音
私は、附属学校で教科指導を行った学生の約半数からお礼状を受け取った経験があります。
附属学校では、教科では年20人弱の音楽科の学生、学級では年10人ぐらいの学生を受け入れていました。一方で、学級で担当した実習生からはお礼状を受け取ることはほとんどありませんでした。
つまり、お礼状の有無は必須ではなく、「どちらでもいい」というのが私の率直な意見です。
ただし、実習校が母校であったり、実習期間中に特別に手厚く指導してもらったと感じた場合には、お礼状を出すことで感謝の気持ちを形にすることができるでしょう。
教科・先生によって考え方は異なるため、自分の気持ちに素直に行動するのが良いと思います。
書くならどうする?お礼状の書き方と注意点
実習後にお礼状を頂いた場合、私の経験では「100%郵送」で届きました。メールアドレスを実習生に教えない方針だったため、メールでの連絡は基本的に不可能でした。
お礼状には定型文があります。しかしそれだけに頼るのではなく、教育実習でのエピソードや思い、学んだこと、変わったことなど、自分にしか書けない内容を盛り込むことが重要です。
特に附属学校のように複数の実習生を同時に指導する場面では、全員が同じ文面だと印象に残りにくくなってしまいます。
せっかく送るなら、自分にしか書けない内容を盛り込んだ一通にしましょう。
本当に大切なのは「現状の報告」
私が本当に知りたいのは、実習後の「現状報告」です。
教員採用試験の結果や就職、進学といった進路に関する情報は、指導教員にとって非常に関心の高い内容です。
「教員のための学生時代の恩師との交流のすすめ」という動画の中でも話していますが、私は恩師に対して年賀状やメールを毎年送っています。それはただの慣習ではなく、自分がきちんと胸を張れる人生を歩んでいるか、定点観測のように自身を振り返るきっかけにもなっています。
現状報告は、受け取る側の教員にとっても励みになりますし、送る側にとっても大切な振り返りの機会になるのです。

教育実習生の指導には熱意と時間をかけています。通常業務が軽減されるわけではない中で、全力で指導しているからこそ、実習後にどうなったのかを知ることが教員としての喜びにもつながります。
形式にこだわらず、年賀状やちょっとした手紙でも構いません。教員採用試験を受けなかった、教員を諦めた、実家に帰った、大学院に進学した──どんな報告でもかまいません。
これまで多くの実習生を指導してきましたが、現状を報告してくれる方はごくわずかです。学校のメールアドレスを伝えていない事情もありますが、郵送などの手段はあります。
実習後すぐのお礼状よりも、大学卒業時やその後の節目での現状報告を、私は心から待っています。
【教育実習シリーズ番外編】教育実習アフターインタビュー(その1)
【教育実習シリーズ番外編】教育実習アフターインタビュー(その2)
【教育実習シリーズ番外編】教育実習アフターインタビュー(その3)
私が指導した皆さん。もし見ていたらサイトからぜひ個人的にメールも送ってきてください。どうしているかとても気にしています。
まとめ:教育実習のお礼状、書くべきか?指導教員の本音と具体的アドバイス
教育実習のお礼状は「必須」ではありませんが、感謝の気持ちを形にする手段として有効です。
出す場合は、定型文に加えて自分だけの体験や想いを添えることが大切です。しかし、それ以上に大切なのは実習後の「現状報告」。
教員としての道を歩む中で、指導教員との関係を大切にし、成長の節目での報告をなさってはいかがでしょうか。
ただ、お礼状のような文化は素晴らしいものですが、気持ちをどのように表すかにばかり時間を使わず、教育実習の本質である授業そのものにしっかりと向き合ってほしいと願っています。
記事の内容は動画と同じです。
動画「【指導教員の本音】教育実習のお礼状(書き方・例文を検索する前に)」も是非ご覧ください。
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