【教育実習生必見】音楽の教材研究はこう進めよう!授業に活かすための考え方とコツ

【教育実習生必見】指導教員が教える音楽の教材研究のやり方のコツ 教育実習ガイド
教育実習ガイド
本サイトはアフィリエイトプログラム等による収益を得ています
PR

中学校音楽の教育実習ガイドを公開中!

【中学校音楽の教育実習生・実習生を受け入れる指導教員の先生へ】
指導教員経験を踏まえて、実習前から実習後までの中学校音楽の教育実習のポイントを網羅的に紹介。

【科目問わず全ての教育実習生へ】
STEP2「教育実習中の心得」・STEP6「教育実習が終わったら」では、指導教員へのお礼状や実習校でのマナーなど実践的知識を紹介。

中学校音楽の教育実習ガイド(実習前から実習後までのポイントを解説)

今回は教育実習シリーズとして、教材研究についてお話しします。

 

 

PR

教材はあくまでも授業の道具

教材というのは授業の道具にすぎません。例えばベートーヴェンの「運命」を例にとると、「運命教える」のではなく、「運命教える」という考え方が重要です。
「運命」を通して教えられることはたくさんあります。その中から何を教えるのかという軸をしっかりと持っておきましょう。

私は「運命」という教材を使って企業のCSR活動を教えていました。具体的な授業内容は「音楽のオンライン授業実践編《教材:交響曲第5番ハ短調(運命)》」の動画でもお話しています。

 

これまで私が担当した実習生に「勧進帳」を教材に授業を作るようお願いしたことがあります。3人の実習生それぞれに依頼したところ、3人3様で全く違う授業が出来上がりました。同じ教材でも教えたいことが違うため、教材の使い方もまったく異なってくるのです。

 

 

 

PR

教材選びの考え方

皆さんも教材を「何かにする」のではなく、何を教えたいからこの教材を使うのかという視点を持ってください。「運命」を使う、「勧進帳」を使う、というふうに考えるのが大切です。

教育実習では教材や題材が与えられる授業もありますが、自由に授業をしてよいという場合もあります。その際には、教材ありきにならないようにしましょう。教材はあくまでも道具です。何を伝えたいか、何を教えたいかを重視してください。

教科書以外の教材(副教材)の選び方・買う時に気をつけるべきことについては「音楽授業の副教材、どう選ぶ?4つのタイプと注意点を徹底解説」の動画で紹介しています。

 

 

PR

好きなものから選ぶのもOK

教材を選ぶ際には、自分の好きな曲や作曲家、好きな時代やジャンルから選ぶのが良いでしょう。その方が語れる内容が多くなります。ただし、選んだ教材が学習指導要領のどの部分に該当するのかを自分の中できちんと把握しておくことが重要です。

好きなものを教材にすると、どうしても自分の嗜好や言いたいことだけを話して終わってしまうことがあります。そうではなく、**好きな曲を通して「これを伝えたいんだ」**という明確な目的を持ちましょう。そしてその「これ」が学習指導要領のどこに当たるのかを確認しておきましょう。

 

新しい学習指導要領は小学校では2020年度から、中学校では2021年度から完全実施されています。現場レベルでどのようにしたらいいかということを「音楽教員のための新しい学習指導要領(3つの改訂ポイント解説)」の動画で解説しました。

 

 

PR

教材研究の進め方

今回は教材研究についてお話ししました。教材研究は100やっても授業で活かせるのは2か3程度と考えて大丈夫です。それくらいたくさん教材研究を行い、何が授業に適しているか何が中学生に向いているか中学1年生に向いているか中学3年生に向いているかなどを考えることが大切です。

教材研究を100行って3しか使わなかったとしても、残りの97は無駄ではありません。97があるからこそ、その3が選べたのです。教材研究は広く浅く、そして時には深く、ぜひ進めてみてください。

 

 

まとめ

教材は授業の道具であり、「何を教えたいか」が最も大切な視点です。自分の好きな教材を選ぶ際も、学習指導要領との関連性を意識して選びましょう。

教材研究は広く深く行い、多くの選択肢の中から最適な内容を授業に取り入れることが大切です。今回の内容を参考に、ぜひ教育実習での教材研究に取り組んでみてください。

 

1時間の音楽の授業のためにどんな準備をすればいいのか?、どのくらい準備をすればいいのか?については「教員のための授業準備術【準備時間は?・時間を作り出す方法・効率的なやり方】」の動画で解説しています。

 

この記事の内容は動画「【教育実習生必見】音楽の教材研究はこう進めよう!授業に活かす考え方とコツ」をもとに作成しました。

「ネットや書籍、専門家に相談しても、今ひとつしっくりこない…」
そんな経験はありませんか?公立・国立の学校現場での実務経験をもとに、理論だけではなく、学校現場で実際に活用できる具体的な方策をご提案いたします。
現場の先生方の視点に立ち、一緒に「実行可能な解決策」を考えてまいります。

研修のご依頼・ご相談は
こちらの問い合わせページから受け付けています。
その他のご相談・ご質問
こちらの問い合わせページから受け付けています。

この記事を書いた人
原口直

東京学芸大学 附属学校図書館運営専門委員会 著作権アドバイザー/元・東京学芸大こども未来研究所 教育支援フェロー

東京学芸大学教育学部卒業後、大手芸能プロダクショングループ勤務を経て音楽科教諭に。
東京都公立中学校および東京学芸大学附属世田谷中学校で、教育実習生の指導、進路指導、「生活と社会に関わる音楽」分野の授業実践に取り組む。
会社員時代の経験を活かし、知的財産権教育に関する研究・発表も多数行う。

2020年春より、教室の外へとフィールドを広げ、YouTube・ウェブサイト・講演活動を通して、教員や教育実習生に向けた著作権教育コンテンツを発信中。

音楽文化事業に関する有識者委員会委員(JASRAC)/共通目的事業委員会専門委員(SARTRAS)

原口直をフォローする
PR

コメント