音楽鑑賞授業の提示のコツ(中学1年生の鑑賞「アジアの諸民族の音楽」の例)

音楽鑑賞授業の掲示のコツ(中学1年生の鑑賞「アジアの諸民族の音楽」の例) 一歩先ゆく音楽教育(授業編)
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皆さん、こんにちは。一歩先ゆく音楽教育、原口直です。

現在は学校での教育研究の経験と、未来につながる新しい学びについて情報発信しています。
このYouTubeチャンネルでは学び続ける先生と学生さんのために、学校で役立つ情報と提案を発信しています。

 

今日は「提示の使い分け」について、中学1年生の鑑賞「アジアの諸民族の音楽」を例にお話しします。

2022年に発売された『教育音楽 中学・高校版』5月号の特集Ⅰ「引きつける・学びを深める「提示」のテクニック」で「道具に使われるな! 主体的に道具を使おう! 」を寄稿しました。
この動画では、紙面で伝え切れなかった具体的な方法をお話しします。

 

授業中、子どもたちの目や耳は何を見て何を聴いているでしょうか。

見るものは、黒板と紙の教科書か楽譜
聴くものは、楽器の音や教員の声

といったところです。

しかし、子どもたちの目や耳は忙しくなっています。

見るべきものは、黒板と教科書・楽譜に加えて、スクリーン・タブレット端末。
聴くべきものは、全体の音だけでなく、端末から流れる音をイヤホンで聴くこともあるでしょう。

増えた提示方法について、教える側はどのような点に気を付ければよいでしょうか?
自分自身の実践やこれまで見てきた様々な学校の音楽室や授業からお話しします。

 

この記事は、次のようなことを知りたい方に是非ご覧頂きたい内容です。

▶提示方法を使い分けるにはどうすればいいの?と疑問に感じている方
▶特性を生かした使い方をしたいと考えている方
▶子どもの立場に立った授業づくりをしたいという意欲をお持ちの方

 

この動画の他には、

音楽授業で板書とパワーポイントを使い分ける方法」という動画があります。
音楽室での配置や黒板の特徴による掲示方法の使い分けについて話しています。

 

音楽授業におけるワークシートの作り方」という動画があります。
板書とならんで授業で重要なワークシートを作る際に心がけていた、不親切さや形式について話しています。

 

併せてご覧ください。

 

 

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鑑賞教材の紹介(教科書「中学生の音楽1」(教育芸術社))

教育芸術社さんの中学校1年生用の音楽科教科書『中学生の音楽1』には鑑賞「アジアの諸民族の音楽」があります。教材は5つ

ドゥドゥク[アルメニア]
カッワーリー[パキスタンなど]
ガムラン[インドネシア]
オルティンドー[モンゴル]
カヤグム[朝鮮半島]

です。

学習指導要領の位置づけは、

2内容>B鑑賞>イ
(ウ)我が国や郷土の伝統音楽及びアジア地域の諸民族の音楽の特徴と,その特徴から生まれる音楽の多様性

となります。

 

音楽の教科書を作る中の人=教育芸術社の編集部へのインタビュー動画(全5本)を是非ご覧ください!
このインタビュー動画を見ると、教科書の見え方が変わるかも…
第1回第2回第3回第4回第5回

 

 

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鑑賞授業に準備する提示物

授業の流れは、導入で始めの30秒くらいを全員で鑑賞させます。
気になった音楽を1人1つ個々の端末で鑑賞させて、音楽の特徴をプレゼンさせるというものだとします。

 

紙かデジタルのワークシート

音楽の特徴を書かせます。
紙なら枠だけの不親切なワークシート、デジタルならパワーポイントやGoogleスライドといったプレゼンソフトのフォーマットを用意しておきましょう。

『音楽の特徴』という言葉で生徒が何を聴き取るか分かりにくい場合は、音楽を形づくっている要素の言葉(音色、旋律、テクスチュア等)を使ったり、1つ目は教員が示したり、何かと比較させたりして考えられるように作りましょう。

 

【音楽の新学習指導要領】『音楽を形づくっている要素』の指導に使える教材」の動画では、「音楽を形づくっている要素」を指導するのに使える動画・教材を紹介しました。

 

YouTube再生リスト

YouTubeで5つの教材の動画を見つけて再生リストにしておきましょう。
生徒が個別の端末で聴けるように、再生リストのURLをGoogleクラスルームなどで生徒と共有できるように準備しておきます。目標に合わない教材が見つからない場合は、別のアジアの音楽や省いてもいいでしょう。

個別なら繰り返し聴いたり、関連する動画を個別で探したりできます。資料探しも端末上で聴きながらできたり、色々なサイトを見比べたりできます。

 

授業教材を再生リストにまとめる方法は「【授業で使うYouTube】音楽教科書の教材を「再生リスト」にまとめる(YouTube広告対策も紹介)」の動画でやり方を紹介しました。

 

パワーポイントの資料

この授業形態なら、パワーポイントは1枚目に目標と授業の流れだけでよいでしょう。
こういった特に楽器の音や旋律を想像しえない教材の場合は、第一印象がとっても重要です。音楽を聴く前に、余計な情報は不要です。

スライド2枚目は、教科書を開かなくてもGoogleやYouTubeで入力する単語がわかるように、楽器の名前と国をテキストだけ書いておくくらいでいいです。

目標と授業の流れは黒板の板書でもできますが、諸民族の音楽はインパクトが大切なので、音楽や楽器の名称や国があらかじめ黒板に書いてあると今日何をするかを察して教科書を先に見られてしまいます

こういった点からも、黒板よりもパワーポイントの方が有効です。

 

音楽授業におけるパワーポイントの作り方」の動画では、パワポの資料の作り方を紹介しました。

 

 

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鑑賞授業に必要な道具/不要な道具

まず、授業で使うものと使わないものの取捨選択をしましょう。
この授業では、

 

使うもの:
教員はスクリーンでパワーポイント
生徒は端末でYouTubeとプレゼン用ソフト、イヤホン
使わないもの:
教科書、黒板

 

「端末をどうしても使わなければ」とか「パワーポイントを作らなきゃ」というように使う道具から入るのではなく、どのような目標や内容かによって適切な道具を選べばよいのです。
まさに「道具に使われるな! 主体的に道具を使おう! 」ですね。

そして、重複する物がないか、あれば1つにまとめることをしましょう。
教科書に書いてあることをパワーポイントに提示する必要はありません。
また、紙のワークシートと生徒が作るプレゼン資料はどちらかあれば良いです。

 

 

 

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まとめ:音楽鑑賞授業の提示のコツ(中学1年生の鑑賞「アジアの諸民族の音楽」の例)

今日は「提示の方法~鑑賞~」について紹介しました。

「どのような授業をしたいか」が最優先で、使う道具や教材はあくまで目標に向かうための手段でしかありません。
デジタル教科書が出てきても、それまで教科書をどのように使っていたか。その目的と用途をよく考えて、いたずらに増やしたり、安易に置き換えたりしないように注意しましょう。

 

記事の内容は動画と同じです。
動画「音楽鑑賞授業の提示のコツ(中学1年生の鑑賞「アジアの諸民族の音楽」の例)」も是非ご覧ください。

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この記事を書いた人
原口直

元東京学芸大こども未来研究所教育支援フェロー

東京学芸大学教育学部卒業後、大手芸能プロダクショングループ勤務を経て音楽科教諭に。
東京都内の公立中学校および東京学芸大学附属世田谷中学校において、教育実習生の指導・進路指導・新しい学習内容「生活と社会に関わる音楽の授業実践」を重ねる。
会社員時代の経験を活かした知的財産権教育の研究・発表実績多数。

2020年春より教室からYouTube動画・ウェブサイト・講演にフィールドを移し、教員や教育実習生が学ぶためのコンテンツを発信している。

音楽文化事業に関する有識者委員会委員(JASRAC)/共通目的事業委員会専門委員(SARTRAS)

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