皆さん、こんにちは。一歩先ゆく音楽教育、原口直です。
現在は学校での教育研究の経験と、未来につながる新しい学びについて情報発信しています。
このYouTubeチャンネルでは学び続ける先生と学生さんのために、学校で役立つ情報と提案を発信しています。
私は、中学校2年生《交響曲第5番ハ短調》「運命」ベートーヴェンを授業するときにCSRを使いました。
CSR とは「Corporate Social Responsibility企業の社会的責任」という言葉です。
企業が利益や儲けを追求するだけではなく、社会に貢献するという考え方です。
企業は当然利益を出して、従業員に還元をしたり、株主に還元をする。こういったことをしています。しかしそれだけではなく、社会的責任を果たすという考え方がCSRです。
具体的には環境、それから芸術文化・スポーツ・災害復興などがあります。
最も身近と言えるのはスポーツかもしれません。企業の名前が入っているスポーツチーム。またスポーツチームのユニフォームや会場、そこには企業の名前がたくさん入っていることは皆さんご存知だと思います。
もちろん広告や宣伝ではありますけれども、それだけでは元がとれないというものもあると思います。特に芸術文化の分野はそうです。
この記事は、次のようなことを知りたい方に是非ご覧頂きたい内容です。
▶企業のCSRが学校にどのように関係があるということを知りたい方
▶自分の学校や授業においてどのように CSRを扱うかヒントを知りたい方
▶なぜ企業は貢献をするのかということを知りたい方
この動画のほかには、
『運命』を使って CSR企業の社会的責任に気づかせるといったオンライン授業例がありますので、ぜひこちらもご覧ください。
音楽が授業としてどうして必要なのか。そこにはCSRが関係しているという話をしていますので、併せてご覧下さい。
学校と企業の関わりが少ない現状
学校に企業が関わるという機会はそう多くはありません。わかりやすくいうと、企業の方と名刺交換をする機会は教員には少ないと思います。
もちろん音楽科であれば楽器屋さんと関わったり、学校全体で考えれば修繕などをする大工さんもいらっしゃいますし、給食を作る業者さん、備品や制服などの業者さんはありますけれども、とても限定的です。
学校が企業と最も接触するのは「職業体験」と言えるかもしれません。
中学校では職業体験をすることになっていますので、企業の受け入れ先を探したり中学生が体験しているところに訪問したり、挨拶に行ったりということがあります。これがもっとも教員が企業と関わる機会と言ってもいいかもしれません。
他にはキャリア教育の一環として企業の方が講演に来るぐらいだと思います。
学級や教科レベルでは、あまり企業の方と接触をする機会はありません。企業との交流は待っててもなかなかできません。こちらから発信をしたり、お願いをしたりすることが重要です。
企業にとってのCSR活動の意味
企業は利益を上げて従業員や株主などに還元をするということが重要な使命の一つです。
しかし環境や芸術文化スポーツといった、一見関係のないようなことにも企業は貢献をしてくれています。
私が行った公開研究会ではサントリーホールの方に来ていただきました。《交響曲第5番ハ短調》「運命」を使って「サントリーはなぜホールを持つのか」そこからCSRを考えさせるという授業です。
この時にサントリーホールの方に教えていただいたのは、「創業者の『利益を社会の貢献に役立てたい』という精神を大切にしている」ということでした。
それぞれの企業がさまざまな理念を持って社会貢献をしています。企業は、宣伝やイメージアップ認知度や理解度を上げること、また従業員そのもののモチベーションアップなどにも社会的貢献のメリットを感じています。だからこそできるし、続けられるということです。
企業側にも社会的責任を果たすことによって、メリットがあるということです。
学校が企業と連携する意義とは?
では実際にどのように学校が企業に関わりを持てば良いでしょうか?
またそのメリットは何でしょうか?
CSR には環境や芸術文化スポーツの他に「教育」にも貢献するという形もあります。例えば出前授業や職場体験の受け入れ、社会見学、また企業による助成金なども教育への支援です。職場体験を子どもたちにさせることで、将来の夢につながったり就職への考え方でつながったりします。
また「学校」「企業」に共通するキーワードは『地域』だと思います。
例えばお祭り(地域のお祭り)に企業が協賛金を出しているとか、家族・親族などがその地域の企業で働いているとか、町全体が企業に関わっているというところもあります。
学校はもっと外とつながって企業に助けを求めていいと思います。
企業が持っている知識やノウハウ、学校では身に付けられないこと、教員からだけでは得られない知識がたくさんあります。
私が企業に助けを求めたように、是非いろいろな企業・地域の企業を探してつながりを作ってみて下さい。そして自分の教科・学校にどのように結びつけられるか考えてみてください。
まとめ:【CSRとは?】学校・教員は企業と関わりを持とう!
学校と企業は助け合うことができます。
そのためには学校側からの発信やアイディアの提供がとても重要です。
自分の地域・自分の教科にどのように企業が生かせるか、企業の考えやノウハウを生かせるかをぜひ考えてみてください。
この記事の内容は動画と同じです。
動画「【CSRとは?】学校・教員は企業と関わりを持とう!」も是非ご覧ください。
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