音楽教員歴10年の原口直です。
いよいよ実習が始まるということで、教員養成大学の学生さんは「とても楽しみだ」「がんばるぞ」と意気込んでいると思います。この教育実習が人生を変える分岐点になる人も多いです。かくいう私も同じように、教育実習をしたから教員をやりたいと思った一人です。
ぜひこの教育実習を充実したものにするために、これから話す3つについて注意してみてください。
教員志望であるかどうかは関係ありません
「教員志望ですか?」と聞かれることがあります。
教員志望でなくても教員目指していると言いなさいと大学で指導されるかもしれませんし、生徒の前では教員志望であると言いなさいと指導されることもあります。
これまで約50名の指導をしてきた私にとって、その学生が教員志望であるかどうかは、正直「関係ないし、気にしません」。
その理由は、なりたくてもなれないという現状があることを知っているからです。特に地方の中学高校では音楽科に募集がない場合もあります。なので、なりたくても今はなれないという気持ちがよくわかるからです。
まだ決められないという学生も多くいます。実習を通して自分が教員に向いているかを見極めたい、それから決めたいという学生もよくいます。それでいいと思います。
私自身が教員になる前に民間企業に勤務しました
まず企業に行く、大学院に行くなど別の道に進みたいという学生もいます。それも大歓迎です。
私もすぐに教員になったのではなく一度企業に勤めてから教員になりました。その経験が良かったと自分で思っています。ですので、すぐに教員を目指さないことが悪いわけでは決してありません。教育実習に行く時点で教員志望であるかどうかはあまり重要ではありません。
ただ、一生懸命実習中はやってほしい。これは全員に言えることです。
教員志望でないから手を抜く、どこかやる気がない、これは絶対に許されないことですので、どういった気持ちでも教育実習では全力で取り組む。これは貫いて欲しいことです。
教員志望であるかどうかは関係ありません。自分がどういう心情であっても、熱意をもって教育実習に取り組んでください。
机上理論と学校現場の違いを楽しむ
今まで教室の中や数々の専門書で色々な勉強を重ねたことと思います。しかし、理論の書いた教科書通りにいくわけはもちろん、ありません。生徒は生き物です。授業も生き物です。それをぜひ楽しんでほしいと思います。
理論書は場合によっては実践経験がない人が書いたものもあります。
もちろん、そういったデータ・分析も大事ですが、皆さんが立つのは生徒の前です。その生徒の前で理論を振りかざすことはできません。理論通りにいかない、教科書で習った通りにいかない時に「そうくるか~」と楽しむのが大事です。
生徒は未知です。その未知な行動や反応をぜひ楽しんでほしいと思います。
■【教育実習生のための実践的マナーの紹介】指導教諭が教える学校でのあいさつ・コミュニケーション・帰り方
■教員のための生徒の名前の覚え方
■生徒への言葉かけで教員が気を付けたいこと(生徒へのNGワードとは?)
教育実習生だからこそ失敗をおそれない
教員養成大学の学生さんはまじめな人が多いです。今まで一生懸命勉強したり、音楽の練習をしてきた人が多いです。勉強も音楽も失敗しないように努力を重ねてきたという人が多いです。なので、失敗することを極端に怖がる人が多いと思います。
もちろん、失敗しないための準備も大事ですが、失敗をおそれて80%しかやらないのであれば、120%チャレンジしてみるのがいいと思います。失敗できるのも今のうちです。そして、生徒も指導教員も皆さんの失敗をきちんと受け入れます。
ぜひ失敗をおそれずに、チャレンジする気持ちをもって教育実習に取り組んでください。
まとめ:【教員を目指す人へ】教員養成大学で学ぶ教育実習生へ送るアドバイス
今日は教員養成大学の学生さんのために話をしました。教育実習が皆さんの人生を変えるような大きな体験になることを祈っています。そのために、様々な準備そして知識を身につけていきましょう。
ブログ記事の内容は動画と同じです。
動画「【教員を目指す人へ】教員養成大学で学ぶ教育実習生へ送るアドバイス」も是非ご覧ください。
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