【教育実習の準備】教育実習で音楽科実習生がよくするミス3選とその対策

【教育実習で失敗しない!】6年間指導してわかった実習生がよくやるミスを防ぐ方法 教育実習ガイド
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中学校音楽の教育実習ガイドを公開中!

【中学校音楽の教育実習生・実習生を受け入れる指導教員の先生へ】
指導教員経験を踏まえて、実習前から実習後までの中学校音楽の教育実習のポイントを網羅的に紹介。

【科目問わず全ての教育実習生へ】
STEP2「教育実習中の心得」・STEP6「教育実習が終わったら」では、指導教員へのお礼状や実習校でのマナーなど実践的知識を紹介。

中学校音楽の教育実習ガイド(実習前から実習後までのポイントを解説)

教育実習は、学生が教員として初めて学校現場に立つ重要な機会です。

多くの実習生が緊張し、つまずいてしまう場面も少なくありません。しかし、事前に共通のつまずきポイントを知っておくことで、不安を和らげ、より良い実習経験につなげることができます。

この記事では、教育実習生がよくつまずく3つのポイントについて、50人以上の教科実習生の指導経験に基づいて解説します。

 

この記事は、次のようなことを知りたい方に是非ご覧頂きたい内容です。

▶「教育実習に不安があるな」「緊張しちゃうな」という方。
▶2回目以降の教育実習であっても、校種・時期・地域が違うことで「始めの一歩に戻りたくない」「きちんと復習をしておきたい」という方。

 

この動画の他にはYouTubeチャンネル内に再生リスト「【元指導教員が解説】教育実習に役立つ動画」というのを用意しています。主に教育実習生に役立つ動画をまとめて1つの再生リストにしてありますので、ぜひそちらをご活用ください。

 

また、おすすめの動画10本として「【初の教育実習に臨む実習生向け】校種・科目不問のおすすめの10本」という再生リストにしてありますので、ぜひご活用ください。

 

 

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声の大きさに注意!緊張と広い教室に負けない発声を

教育実習で最初につまずきやすいのが「声の大きさ」です。

教員という職種は、音楽科に限らず、一般的に声が大きい人が多い傾向があります。あるとき生徒に「この学校で一番声が大きい先生は誰か」と尋ねたところ、音楽科ではなく国語や理科の先生の名前が挙がったというエピソードもあります。

キャラの濃い先生の集団の中で、どのように自分のキャラクターを作ったらいいか、自分のキャラを活かしたらいいか、について「音楽教員のキャラクターづくり5つの秘訣|生徒との距離をグッと縮める方法」で紹介しています。

初めての教育実習では、教室にいる40人の生徒から80個の眼で見られることで緊張が高まり、声が小さくなりがちです。特に音楽室は普通教室よりも広く、天井も高いため、より大きな声が求められます。授業に自信がないときや緊張しているときは、声が小さくなりやすいですが、自分が思っている1.5倍から2倍の声で話すことを心がけましょう。

教育実習生にとって、元気さや若さは大きな強みです。緊張を吹き飛ばすためにも、思い切って大きな声で授業に臨むことが大切です。

「【教育実習シリーズ】中学校の音楽の授業とは」の動画内で「中学生が教育実習生に求めること(実習を受ける生徒からの要望)」というコンテンツがあります。実習を受ける中学生が実習生に対して要望すること、想像できますか?

 

 

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板書・PowerPointの使い方:まずはたたき台を作ろう

次につまずきやすいのが「板書」や「PowerPoint」の使い方です。

 

これらは、対象となる生徒の知識や理解度が分からない状態で作成するため、初めてではうまくいかないことが多いのが現実です。

同じ「中学生」でも、学年や地域、背景によって理解度や使う言葉が異なります。クラスごとにも差があるため、一括りにして教材を作ることはできません。重要なのは、生徒が知っている共通用語を意識し、それに合わせて教材を作成することです。

初めての教材作成ではズレがあって当然です。その場合は、生徒をよく観察し、彼らの使う言葉に翻訳し直す意識を持ちましょう。また、指導教員に添削を依頼し、「スライド1ページに書く文量」や「話す内容」などを確認してもらいましょう。

大学での模擬授業とは異なり、中高生向けには言葉の選び方や資料の密度に注意が必要です。ノープランはNG。まずはたたき台を作成し、それを元に修正していく姿勢が大切です。

教員という仕事はたくさんの人と日々かかわっています。生徒・保護者・先生方・業者…そんな環境下で培われた、外見で人を判断できる教員の特殊能力について「教員あるある?教員の職業病②見た目・外見から人を見分ける教員のワザとは?」で紹介しました。

 

 

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音楽用語の読み方:教科書を基準に

これは他の教科の用語でも同じことが言えると思いますので、一例として音楽の例を聞いてください。
まず皆さんに質問です。この記号何と呼びますか?ゆっくり言ってみてください。

 

この用語についての読み方は、毎年音楽科の実習生がつまずいていたところです。

①クレシェンド
②フォルティッシモ
③ポーコ

 

「クレシェンド」「フォルティッシモ」「ポーコ」などの読み方について、実習生の中にはこれまで習ってきた発音と異なることで戸惑う人が多くいます。しかし、授業では「教科書にどう書いてあるか」が基準です。

中学校にはテストがあるため、教科書に書かれている表記に準拠する必要があります。たとえ「クレッシェンド」と習っていても、教科書に「クレシェンド」と記載されていれば、前者は誤りとして扱われます。

教材研究をやっても授業で活かせるのはわずか。ですが、それくらいたくさんの教材研究をすること、考えることが大事です。「【教育実習生必見】音楽の教材研究はこう進めよう!授業に活かす考え方とコツ」で、教材研究のコツをお話しました。

 

このような先入観や思い込みを一度リセットし、教科書を見直して、用語・曲名・作詞者・作曲者・楽器名などを正確に把握しておきましょう。たとえば、「運命」ではなく「交響曲第5番ハ短調」など、正式な曲名にも注意が必要です。

教材として「ブルタバ(モルダウ)」を使った音楽授業の実践例を「音楽のオンライン授業実践編《教材:ブルタバ(モルダウ)》」で紹介しました。私はブルタバ(モルダウ)を教材として「社会を動かす音楽」学びました。

 

 

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まとめ:共通のつまずきは事前に解決しておこう

教育実習生を毎年受け入れてきた中で、多くの実習生が同じところでつまずく傾向にあります。もちろん個別の問題点はありますが、共通する課題を事前に把握し、対策をしておくことで、より多くの学びを得ることができます。

この記事で紹介した「声の大きさ」「板書・PowerPoint」「音楽用語の読み方」の3点を心に留め、実習に臨んでください。

実習前の教材研究に没頭していると、何かつまずいてしまったり、自分が何をやりたかったのかわからなることがあります。そんなときに読んで欲しい本3冊を「【指導教員がおすすめ】教育実習前に絶対に読んで欲しい本」で紹介しています。

 

この記事は動画「【教育実習の準備】実習生がよくするミス3選とその対策を徹底解説!」をもとに作成しました。

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この記事を書いた人
原口直

東京学芸大学 附属学校図書館運営専門委員会 著作権アドバイザー/元・東京学芸大こども未来研究所 教育支援フェロー

東京学芸大学教育学部卒業後、大手芸能プロダクショングループ勤務を経て音楽科教諭に。
東京都公立中学校および東京学芸大学附属世田谷中学校で、教育実習生の指導、進路指導、「生活と社会に関わる音楽」分野の授業実践に取り組む。
会社員時代の経験を活かし、知的財産権教育に関する研究・発表も多数行う。

2020年春より、教室の外へとフィールドを広げ、YouTube・ウェブサイト・講演活動を通して、教員や教育実習生に向けた著作権教育コンテンツを発信中。

音楽文化事業に関する有識者委員会委員(JASRAC)/共通目的事業委員会専門委員(SARTRAS)

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