音楽の対面授業の意義・役割とは?【オンライン授業を知ったから見えた!】

音楽の対面授業の意義・役割とは?【オンライン授業を知ったから見えた!】 一歩先ゆく音楽教育(授業編)
一歩先ゆく音楽教育(授業編)
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皆さん、こんにちは。一歩先ゆく音楽教育、原口直です。

現在は学校での教育研究の経験と、未来につながる新しい学びについて情報発信しています。
このYouTubeチャンネルでは学び続ける先生と学生さんのために、学校で役立つ情報と提案を発信しています。

 

GIGAスクール構想により1人1台小中学生に端末が配られるとか、ネットワークが充実するというふうに謳われています。それに伴ってこのチャンネルでも「YouTubeを使おう」とか、他にも「音楽のアプリこんなものがある」とか「動画を使おう」とか「オンラインを使おう」という動きが広まっています。

 

 

しかし、オンラインを突き詰めていくと、オフライン(対面授業)の良さが見えてきます。オフラインの良さ…代えがたいものが見えてきたのです。今日はその話をしたいと思います。やっぱり今こそオフラインというのを整理しておきましょう。

 

この動画の他にはYouTubeチェンネルの再生リストで「音楽のオンライン授業」についてのものがまとめてあります。それからYouTube 関連の動画、

 

【学校で使うYouTube】学校行事・部活・授業での使い方と著作権の話
YouTube の教材化についての動画です。YouTubeを学校で使う場合、どのように使えばいいのか。注意点は何かという話をしています。
【学校で使うYouTube】授業目的公衆送信補償金制度の紹介とYouTubeを授業で活用するコツ
学校は教育活動で使う場合の著作物利用の対価を払わなくて済む・許諾を得ずにすむということは今年度の例外であり、2021年度から授業目的公衆送信補償金は有償(定額)となることを解説しています。

このチャンネルの中ではたくさん喋っていますのでそちらも併せてご覧ください。

 

 

 

 

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音楽の授業における「息」の意義・役割

ブレスです。学習指導要領の内容でいうと「間」になります
「息を合わせる」とか「息を通わせる」「息をのむ」。こういった活動はオフラインならでは、オンラインに代えがたい内容だと思います。

「息を合わせる」

合唱や合奏の練習や発表などです。

やはり数名で音楽を合わせるというのは、隣の人の息づかい、指揮者の息づかい、自分の息づかい。こういったものが大事になりますので、やはりオフラインならでは。吸うのも吐くのも、音楽にとってはとても重要だと思います。

 

どの校種・学年でも活かすことのできる合唱指導の基礎の基礎について「10分で理解する合唱指導の3つのポイント【学校種・学年・先生の専攻は不問の合唱コンクール対策】」で解説しています。

 

「息を通わせる」

息を合わせることももちろんですし、気が合うかどうか。それから、その相手の機嫌を図るには、息を通わせるということが大事かもしれません。

また「息を通わせる」ではアンサンブルなどで指揮などがなくても、また「せーの」とか言わなくても、合う息というのがありますね。アンサンブルを重ねていくとアインザッツなくても、目だけで入れたりするので面白いものです。

 

「息をのむ」

鑑賞の《魔王》の子どもの叫びだったり、《運命》の動機の8分休符「ン」というところだったり、文楽や歌舞伎の《菅原伝授手習鑑》「桜丸切腹の段」の桜丸の切腹のシーン、それから松王丸の首実検のシーン。それから《勧進帳》の弁慶と富樫の問答など。息をのむというシーンが音楽にはたくさんあります。

こういったところはオフラインでないと共有できない。またそういうところを感じてほしいし、こちらも感じ取りたいというところです。

 

文楽の授業ではジグソー法を取り入れた指導をしていました。詳しくは「【音楽の新学習指導要領】アクティブラーニングとは?音楽の授業実践例の紹介」の動画で解説しています。

 

オフラインならでは「息」これが大事です。

 

 

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音楽の授業における「目」の意義・役割

授業している時に子どもの目を見ますね。

子どもの目には「わかる」「わからない」「興味ない」「眠い」全ての情報が入っていると思います。子どもの目を見ていると、何を考えているのか?、また、指導が通っているのか?、心に響いているのか?というのが一目瞭然です。この「目を見ればわかる」というのは、オフラインならではだと思います

目を重視するのは、特に鑑賞の授業だと思います。視聴覚教材を生徒に見せている時には、生徒はもちろん大きなスクリーンで視聴覚教材を見ています。
その時、教員はどこを見ているでしょうか。一緒に視聴覚教材を見ていてはいけません。生徒の方を見る必要があります。曲の中で生徒が驚くようなシーンがあったり、またうっとりしたり、眠そうにしていたり、鑑賞教材の中でどの部分で生徒がどんな反応しているか。

生徒の目をしっかり鑑賞中を見ておくっていうのも大事ですし、オフラインでしかできないことだと思います

 

10分で理解する音楽鑑賞授業の3つのコツ【定番曲「魔王」のチェックポイントも紹介】」の動画で、鑑賞の授業をうまくやるコツについて解説しました。

 

 

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音楽の授業における「音」の意義・役割

やはり音が空間に鳴る、空間に響くというのは、他の何にも代えられません。生の音・生の声や楽器には何もかなわないのです。

ライブというのはとても大事なことです。
コンサートホールそれから劇場、はたまた学校では体育館ということもあると思います。そういったところに、音が響く、生の声が響く、生の楽器の音が響き渡る。こういったことは、オフラインならではです。

 

オフラインといっても屋内で実施する必要はありません。屋外でできる授業を知りたい。声などを出せなくてもできる授業を知りたい。自然音や環境を授業に取り入れてみたいという方は「【声を出さない音楽の授業?】自然音・環境音を取り入れた授業実践例」是非ご覧ください。

 

生の声の良さといえば合唱や独唱はもちろんですが、文楽などの太夫さんの声、それから生の楽器で言うとピアノはもちろん、オーケストラの一つひとつの楽器の音。それから和楽器、特に和太鼓は生の音。その迫力は代えられません。また、ライブハウスやクラブなどでは音を聴くというより、音を腹で受けたり、音を全身に感じるという感覚がありますよね。

こういった音はやはり、オフラインでしかできないと思います。

 

 

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まとめ:音楽の対面授業の意義・役割とは?【オンライン授業を知ったから見えた!】

オフラインの良さは、オンラインの良さや可能性を考えて実感してみて、初めて見えてきたものです。

 

オフラインならではと言えば、教員は仕事を通して多くの人と関わっています。この中で身につけて(?)しまった「人を見る」ポイントについて「教員あるある?教員の職業病②多くの子ども・保護者と接する教員の「人の見方」」で紹介しています。

 

今はハイブリッドと言って、オンラインとオフラインの融合。学校が再開して対面授業の中でもオンラインを使うという風な授業の方法も出てきていますので、オンライン・オフラインを対極化せずに融合させてハイブリッドな授業、有効な授業をつくってみてください。

 

ブログ記事の内容は動画と同じです。
動画「音楽の対面授業の意義・役割とは?【オンライン授業を知ったから見えた!】」も是非ご覧ください。

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この記事を書いた人
原口直

元東京学芸大こども未来研究所教育支援フェロー

東京学芸大学教育学部卒業後、大手芸能プロダクショングループ勤務を経て音楽科教諭に。
東京都内の公立中学校および東京学芸大学附属世田谷中学校において、教育実習生の指導・進路指導・新しい学習内容「生活と社会に関わる音楽の授業実践」を重ねる。
会社員時代の経験を活かした知的財産権教育の研究・発表実績多数。

2020年春より教室からYouTube動画・ウェブサイト・講演にフィールドを移し、教員や教育実習生が学ぶためのコンテンツを発信している。

音楽文化事業に関する有識者委員会委員(JASRAC)/共通目的事業委員会専門委員(SARTRAS)

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