皆さん、こんにちは。一歩先ゆく音楽教育、原口直です。
現在は学校での教育研究の経験と、未来につながる新しい学びについて情報発信しています。
このYouTubeチャンネルでは学び続ける先生と学生さんのために、学校で役立つ情報と提案を発信しています。
2020年3月に10年間勤めた学校を退職してフリーランスになりました。39歳の時です。
その後の活動についてYouTubeやサイトなどで断片的に紹介はしていますが、教員の時と比べてどうかということを具体的に話していません。今日は退職後の話をします。
新卒で就いた仕事を退職まで勤め上げる「終身雇用」が働き方だけではない考え方があります。
退職教員がいる一方で、教員の退職後の生活がどうなるか?ということをあまり知る術がありません。そのため退職に踏み切れない人もいるでしょう。
たった1人、私の場合ではありますが紹介したいと思います。
この記事は、次のようなことを知りたい方に是非ご覧頂きたい内容です。
▶退職後の教員がどうなるのか知りたいという方
▶退職前にできる準備は何だろう?という方
▶退職教員フリーランスの現実を知りたいという方
この動画の他には
教員の技能を活かせる他の仕事を考えてみました。教員の特異能力である「人を見取る力」や学校の特徴である「喜怒哀楽の多い仕事」が活かせる仕事を紹介しています。
教員になる前に民間企業にいました。教員になって気づいた違いについて話しています。教員から企業への転職を考えている人にも役立つ話題です。
では、「退職していない」と言い張る理由をゆる~く話しています。
あわせてご覧ください。
教員退職後の収入は減る
教員は安定収入です。
とびきり高いわけではありませんが、安くもなく、企業のように業績や景気に左右されません。公務員の給与は公表されていますので、調べれば金額はわかります。
「退職したら同じくらいの収入は得られるの?」という問いには「当然、得られません」と答えます。
ブランクなく転職すればわかりませんが、退職すれば収入が減るのは当然のことです。
公務員の給料は企業と乖離がないよう調整されていますので、新人として転職すれば教員のころよりも少なく始まるでしょう。
教員退職後のフリーランス収入の中身
私の場合、2022年5月現在、まずYouTubeは無収入です。YouTubeの収益化の条件である登録者1,000人は達成していますが、もう1つの条件である再生時間4,000時間が達成できていません。
講演や研修・会議の参加・原稿料や印税でいただけるのは少額で、教員とは比べ物にならないくらい少ないです。
それでも自分のしたいことですし、やりがいがあります。
収入が減ったら支出を減らすまでです。
住んでいる場所や仕様を変える、服飾品や化粧品を見直す、過ごし方を変えるなどです。何より変えなければいけないのは自分の価値観です。
教員退職後に支出をこうやって減らしました
実際に私が退職後に変えたことを紹介します。
東京23区から地方に移住をして、家にかけるお金が大幅に減りました。
服飾品や化粧品もガラッと変わりました。
具体的に言うと、
・靴は卑弥呼からコンバース。
・鞄はキタムラからモンベル。
・服はユニクロの割合が増加。
・コートもセレクトショップからワークマン。
・アクセサリーはティファニーと4℃から手づくりと熊鈴。
住む場所が変わったということもあり、機能性を最優先した選び方になりました。
また、過ごし方では教員時代は週末や長期休みに旅行をしていたのが、平日に行けるようになって安くかつ混雑を避けて行動できるようになりました。
以前は混んでいる場所が嫌だからとファミリー向けでないホテルや宿を選んでいたのが、温泉旅館やビジネスホテルを使うようになりました。マッサージやエステ、美容院も、さほど外見に気を遣う機会も減り、そもそも家の近くにお店がないので行かなくなりました。
「かわいそう・大変そう」と思うか、「楽しそう・やってみたい」と思うか、どちらでしょうか。
こうした生活の質を変える覚悟があるか、納得して楽しんでできるか、家族が受け入れてくれるか、新たに就職先を探す必要があるかは大切なところです。
私の場合は退職時に就職する気はなかったので、次に話す「お金の準備」が大切でした。
教員退職前に私が準備したこと(お金・人脈・メンタル)
そのままお金の話につなげますが、退職後はすぐに働くつもりがなかったので貯蓄は最も大切でした。
動画『教員が最低限身につけるべきお金の知識~貯金・保険・投資~』でも話しているように、貯金や投資については自分が知識を持つか、知識を持っている人にアドバイスをもらうかを、安定した収入があるうちに考えた方が良いと思います。特に住まいを変える場合は重要です。
そして、在職中の準備として大切なのは人脈。
今でも音楽科教育や著作権教育に関われているのは人のおかげです。教員時代に培ったつながりが、今でも私を救ってくれています。中学校で実践した授業や出会った教員や学校外の人々、参観した学校の現状が今の著作権教育につながっています。
最後にもう一度、気持ちの準備も大切です。
収入が減って生活の価値観を見直すことはもちろん、「なんで退職したの?」という世間の目や言葉、元同僚の活躍や収入を気にしすぎず受け入れる耐性を持つことが重要です。私は「なぜ辞めたか?」「辞めてどうするか?」等の問答集を作ったほどです。
「フリーランス教師」という生き方
退職後、別の形で学校に教員としてかかわりを持ちたいという人もいるでしょう。フリーランスで教員をするという選択肢もあります。
フリーランスティーチャーとして有名な田中光夫先生の考え方や生き方は参考になります。
2022年4月には東洋経済オンラインの田中先生の連載に「必要な資質や実績は?強み生かして働く「フリーランス教師」たちの本音―辞める前に知っておきたい独立の実態を暴露―」が掲載されました。
田中先生を含めた4名のフリーランスティーチャーが対談していて、フリーランスの良さを話していて納得できるところが多かったです。もちろん苦労も紹介されています。
4人とも全く違う背景を持っていて、フリーランスになった理由が共通する部分があって興味深いです。
正規教員でない働き方は、特に教員不足が叫ばれている昨今では1つの選択肢に入りそうです。
まとめ:教員を辞めてフリーランスで生きる方法と覚悟(退職前の準備も紹介)
時代や働き方、価値観が大きく変わる中、新卒・終身雇用といった枠にとらわれずに正しい知識と新たな価値観を持って、色々な生き方をする人がもっと増えていいと思います。
これは教員に限ったことではありません。担当する子どもの親御さんの中にも、働き方について様々な価値観を持つ人もいることでしょう。当然、フリーランスは簡単な道ではありませんが、教員として勤めるのも簡単ではありません。
どのような生き方をするか、ぜひ考えてみてください。
記事の内容は動画と同じです。
動画「教員を辞めてフリーランスで生きる方法と覚悟(退職前の準備も紹介)」も是非ご覧ください。
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