音楽の授業で使える!板書のコツ3選【無地・マグネット・記号】

【3つのコツ】音楽の授業における板書の仕方 音楽の授業力アップ
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今回は「音楽の授業における板書の仕方」についてご紹介します。

今後はワークシートやパワーポイントの作り方、板書とパワポの使い分け方についても動画を公開予定ですので、ぜひ併せてご覧ください。

音楽授業をより良くするためのヒントとして次の記事・動画も参考になると思います。是非ご覧ください!
音楽授業のパワーポイントの作り方」(動画はこちらから)
音楽授業のワークシートの作り方」(動画はこちらから)
音楽授業で板書とパワーポイントの使い分け」(動画はこちらから)

 

音楽の授業では、他教科と比べて板書が軽視されがちですが、その使い方によっては非常に効果的です。国語や数学では板書の研究が進んでおり、関連書籍も多数存在します。
では、音楽の授業ではどう活用すべきか。今回は私の考える3つのポイントをお伝えします。

 

 

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無地と五線の使い分けを工夫する

最初のポイントは、「無地と五線の使い分け」です。多くの学校では、無地と五線が上下に並んだスライド式の黒板や、表裏で構成された黒板・ホワイトボードが設置されています。

授業の流れを妨げないように、黒板をひっくり返したり上下に動かしたりする時間を最小限に抑える工夫が必要です。集中力を途切れさせないためにも、事前に教室の板書設備を把握し、適切な使い分けを意識しましょう。

国語や数学のように1枚の無地黒板で完結する授業と異なり、音楽ではこうした違いを理解した上で板書を活用することが大切です。

 

音楽室に揃えておきたい!授業で活躍する便利グッズ3選【音楽教員・教育実習生必見】」の動画では、経験を踏まえて音楽室にあると助かる物を紹介しています。

 

 

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マグネットの活用で視覚的効果を高める

次に重要なのは、「マグネットの有効活用」です。「音色」「強弱」「速さ」など、「音楽を形づくっている要素」に関するマグネットを用意しておくと、話の流れに応じて視覚的に内容を補足でき、非常に便利です。

音楽科の学習指導要領『音楽を形づくっている要素』の指導に使える教材」の動画では、「音楽を形づくっている要素」を指導するのに、すぐに使える動画・教材をお話ししました。簡単に説明ができる教材ですので、日々の授業の中に差し込めるものだと思います。

 

また、強弱記号や楽語に加え、「強い」「弱い」「美しい」「激しい」といった形容詞を記載したマグネットを使用している先生もいます。こうした工夫は、授業の理解を深める助けになります。

ただし、マグネット作成時には西洋音楽に偏りすぎないよう注意が必要です。楽語や記号は西洋音楽に由来するものが多いですが、他の音楽ジャンルや楽器にも対応できる共通語の活用を心がけましょう。

最も実用的なのは、学習指導要領の末尾にある「覚えるべき単語や楽語」がまとめられた図を参考にすることです。

 

いわゆる「西洋音楽」を学んできた人たちにとって、アジア諸民族の音楽などの民俗音楽を教える時にどのような点に気をつければいいのか「民族音楽を音楽の授業教材とする時に気をつける3つのこと」で解説しました。

 

 

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音符や記号は正確かつ丁寧に書く

最後のポイントは、「音符や記号の丁寧な書き方」です。音楽の先生が1人しかいない学校では、音符やト音記号を書くのはその先生のみです。そのため、音符はしっかりと丸を書いて棒を立て、ト音記号もト音から丁寧に書くことが大切です。

雑になったり、走り書きしたりせず、美しく整った板書を心がけましょう。実際に、ト音記号をきれいに書いただけで生徒から「おぉー!」と驚かれた経験もあります。ト音記号を正確に書けることも、一つの音楽的才能です。

私たちにとっては当たり前のことでも、生徒にとっては学校で唯一の音楽の専門家が示す姿勢そのものです。音楽を正しく伝えるという立場からも、丁寧な板書が求められます。

 

【配慮事項】学校での子どもの多様性(外国籍・聴覚過敏・LGBTなど)」で解説していますが、板書・パワーポイントを利用する際は、色覚特性の生徒がいるかいないかを確認する必要があります。

 

 

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まとめ:板書の可能性を再確認

今回は、音楽の授業における板書の仕方について、以下の3つのポイントを紹介しました。

  1. 無地と五線の使い分け
  2. マグネットの有効活用
  3. 音符や記号の丁寧な書き方

近年ではPowerPointを活用した授業が主流になりつつありますが、板書も活用次第で非常に効果的な手段です。今後、パワーポイントの作り方や、板書との使い分けについても動画で解説する予定ですので、そちらもぜひ参考にしてみてください。

 

音楽授業をより良くするためのヒントとして次の記事・動画も参考になると思います。是非ご覧ください!
音楽授業のパワーポイントの作り方」(動画はこちらから)
音楽授業のワークシートの作り方」(動画はこちらから)
音楽授業で板書とパワーポイントの使い分け」(動画はこちらから)

 

この記事は動画「音楽の授業で差がつく!板書のコツ3選【教室の黒板をフル活用】」をもとに作成しました。

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この記事を書いた人
原口直

東京学芸大学 附属学校図書館運営専門委員会 著作権アドバイザー/元・東京学芸大こども未来研究所 教育支援フェロー

東京学芸大学教育学部卒業後、大手芸能プロダクショングループ勤務を経て音楽科教諭に。
東京都公立中学校および東京学芸大学附属世田谷中学校で、教育実習生の指導、進路指導、「生活と社会に関わる音楽」分野の授業実践に取り組む。
会社員時代の経験を活かし、知的財産権教育に関する研究・発表も多数行う。

2020年春より、教室の外へとフィールドを広げ、YouTube・ウェブサイト・講演活動を通して、教員や教育実習生に向けた著作権教育コンテンツを発信中。

音楽文化事業に関する有識者委員会委員(JASRAC)/共通目的事業委員会専門委員(SARTRAS)

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