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教員免許の取得と更新について思うこと

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音楽教員歴10年の原口直です。

今回は、教員免許の話題(教育実習と教員免許更新)をいくつか述べます。

 

 

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教員免許取得のために必要な教育実習

教員免許取得のための、要件の1つが『教育実習』です。

一般の学校でも数年に1人くらいは、キラキラしたお兄さん・お姉さんが来たことがあるかもしれません。

通常は、春・秋に数週間、小学校は学級・中学校は教科をメインに、教育実習生が学校生活を子どもたちと共にします。子どもたちにとっては一大イベントです。

教育学部の附属学校となると、教育実習生がわんさか来ます。一度に50人以上が年2回来ますので、生徒は慣れたものです。附属小学校→中学校→高校と進む子どもはもう師匠クラスの落ち着きようです。

 

教育実習は、大学生にとって人生を左右する経験と言っても過言ではありません。実際、私も教育実習を経て「今は自分が無知すぎて教員は無理だ。でも、いつか…」と思ったものです。

 

というわけで、私は民間企業勤務を経た後に教員となりました。教員になるまでに少し遠回りした理由は「視聴者からの質問に回答①〜教育実習で音楽教員を目指したのに民間企業に就職したのはなぜ?[1回目/全4回]」でお話しました。

 

もともと教員志望の強い学生は夢を大きくしたり、無関心から開眼して教員を目指したり、挫折から大きく成長したり、何となくこなす学生もいたり…教育実習の初日と比べると目に見えて成長していきます。

受け入れる教員側は大変ではありますが元々教えることが好きな性分ですから、対象が中学生から大学生に少し大きく賢くなっただけで成長がうれしいものです。

 

教育実習生を受け入れて感じたメリット5つ

・20歳前後の柔らかい頭から出るアイディアを学べる。
・新しい教育課題、指導の手法、教材を知ることができる。
・学習指導案も研究協議も知恵くらべで、自分の着眼点や創造性が磨かれる。
・自分自身の指導方法、教材、授業を見直すきっかけになる。
・いつもポツンと一人の研究室がにぎやかになる。

 

「教育実習は大変」とはよく学生間で言われますが、悪いが「教育実習生の指導」をする指導教員の方がもっと大変です。

授業1時間を作るために、現役教員の自分なら教材研究とワークシート、パワーポイントを作って終わり!ってなもんです。模擬授業(シミュレーション)なんてしなくても、時間配分も生徒の反応もおおよそ見当がつきます。

しかし教育実習生の場合は、授業1コマごとに学習指導案の添削をします。1回でOKになることはほとんどありません。1コマにつき1時間以上を、あーでもないこーでもないと話し合います。それを1人で3~6人の教育実習生を同時に相手をします。授業が終わった後も研究協議…参観者の意見や気づいた生徒の行動を出し、指導教員はそこから考察します。1日4~8コマあり、1コマ30分~1時間はかかります。

放課後に会議!次の日も授業!!保護者に電話しなきゃ!!!なんて日は、本当に大変です。

 

 

教育実習生を受け入れて正直大変なこと

・授業前の学習指導案添削、授業後の研究協議で1コマにつき3倍以上の時間と労力がかかる。
・ノープランの学生(教員になる気・やる気の問題よりも、指導教員に依存する)
・学級指導や部活動指導が疎かになる。(実習期間だからといって他が軽くなるわけではない)

 

それでも教育実習生から、

「教育実習をしてよかったです」
「生徒に〇〇と言われてうれしかったです」
「教員の大変さがわかりました」
「教員採用試験/就職試験に受かりました」

と聞くと報われるのです。

なにより、自分が実習生の立場だった時に、指導教員の先生方に学ばせていただいたことが大きいです。引越で断捨離した時も、実習日誌だけは手放せませんでした。

 

指導教員として50名近い実習生を指導してきた経験から、教育実習生を迎え入れる側(教員側)はどのような心構えをしたら良いかを「教員のための教育実習生の指導方法」でお話しています。

 

 

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コロナ禍で広がる教育実習と教員免許更新講習への影響

教育実習

教育実習は学校に行って実習するからこそ意味があります。大学で何時間も机に向かい、何十冊の本を読むより、たった1時間、生徒の前に立つことで学べることがたくさんあるのです。

…と言っていられないのが今の状況です。

新型コロナウイルスの感染拡大で学校の臨時休校が続く中、文科省は5月1日、教員免許状の取得に必要な教育実習の単位について、今年度の特例措置として、実習期間の3分の1を超えない範囲で、大学や専門学校の授業で代替できる扱いとすることを決め、全国の大学や都道府県の教育委員会などに通知した。

また、通知には、学校再開後に小中高で行われる補充の授業や補習に学生が学習支援員として参加した場合、実習期間の3分の1を超えない範囲で教育実習の単位として認める措置も盛り込んだ。

【コロナと学校】教育実習 3分の1まで大学の授業で代替(2020年5月1日教育新聞)

 

大学生には少しでも多く学校にいて実習する時間を作ってほしいものです。塾ではなく、学校です。

 

教員免許

教員免許更新講習は、教員免許の取得から10年後に受ける講習です。

更新講習はあわせて30時間以上受講・修了する必要があります。

(1)必修領域講習   6時間以上
(2)選択必修領域講習 6時間以上
(3)選択領域講習   18時間以上

 

大学や各種機関が講座を設けた講習を選び、それぞれ申し込みをします。選ぶのも、申込も、受講も、まあまあ大変です。有料です。自腹です。

勤続年数でなく取得=大学卒業年からの年数なので、教員免許更新講習はプチ同窓会のようになるそうです。

今までに1回、更新講習を受けました。

東京学芸大学卒業で、東京学芸大学附属の学校に勤めていました。東京学芸大学も教員免許更新講習を各種用意していますので、それを受ければよいのでしょうが、敢えて避けました。大学の先生はよくお会いしている方々ばかりですし、いつも一緒にいる先生も講演される側に立たれます。良くも悪くも内々になってしまいます。

こういう時こそ、普段会えない人、行かない所、知見を広げられる環境へ行こうと決め、プチ同窓会も避けて、まったく別の有名私立大学と国立劇場に決めました。私にはとてもよかったです。

講習に対して批判もあります。つまらない、時間がとれない…

しかし、講習は多数あるので良さそうなのを選べばいいし、つまらない時こそ「こうはなるまい」と指導法の戒めになるし、学校を離れて勉強するための格好の言い訳になります。

 

さて、コロナ禍の影響。

新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた教員免許更新制に係る手続等の留意事項について(通知)が出され、2年2ヶ月の延長まで認められることになりました。

 

 

2020年度からの数年間の免許更新講習は先輩・後輩も交えた講習になりそうです。

 

 

 

教員免許を国家試験に!?

このサイトやYouTubeチャンネルの開設の理由は、教員の学び直しの場が必要だと思ったからです。

 

 

学び直す場として、教員免許更新講習は有効です。10年に1度、学習指導要領や社会、教育関連の問題が大きく変わるからです。

学び直しの方法は何でもいいですが、学び直そうとしない、学び直さない教員がいるのは問題です。特に学習指導要領や今回のようなオンライン教育の大きな動きがあった時には学び直す必要があります。

 

 

教員免許を国家資格にするという方法の是非は置いておいて、たとえば、東京都の現職教員が他道府県の教員になる時に試験があるのは疑問です。同じ学習指導要領の下で教えているのですから問題はないです。

もちろん、現職教員の優遇制度はあります。それでも、10年20年バリバリ働いて仕事量も多い現職の先生が、時間を割いて他県の教員試験の勉強をしているのを見ると気の毒になります。

企業では考えられません。東京支店から札幌支店に行くのに、試験はありますか。支店長の名前を間違えないようにするくらいでしょう。

もし教員免許が国家資格となるならば、県をまたぐ際の試験内容を「方言とお祭り、名物」ぐらいにして欲しいものです。

この記事を書いた人
原口直

東京学芸大学教育学部卒業後、大手芸能プロダクショングループ勤務を経て音楽科教諭。

東京都内の公立中学校および東京学芸大学附属世田谷中学校において、教育実習生の指導、進路指導、新しい学習内容「生活と社会に関わる音楽の授業実践」を重ねる。会社員時代の経験を活かした知的財産権教育の研究・発表実績多数。

2020年春より教室からYouTube動画・ウェブサイト・講演にフィールドを移し、教員や教育実習生が学ぶためのコンテンツを発信している。Google認定教育者

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