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音楽教員が9月にすべきこと

音楽教員が9月にすべきこと 一歩先ゆく音楽教育(授業準備編)
一歩先ゆく音楽教育(授業準備編)
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音楽教員歴10年の原口直です。

いよいよ9月に入りました。多くの学校では2学期、新しい学期に入っていると思います。夏休みを終えて次のリスタートを切るために何をすべきか。

私の過去の手帳6年間分を見直して、9月にすべきことをお話ししたいと思います。

 

9月にすべきこと。4項目に分けて話をしたいと思います

1つ目が音楽科
2つ目が学校のこと
3つ目は学年や学級のこと
4つ目はその他のこと

この4つの部分に分けて話をしたいと思います。

 

 

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音楽教員の年間スケジュールを、「1.音楽科」「2.学校」「3.学年・学級」「4.その他」の4つのカテゴリーに分けて、その概略を紹介しました。

音楽教員の1年間のスケジュールはこちらから

9月にすべき【音楽科のこと】

2学期からの転入生受け入れ

まずは2学期からの転入生の対応があります。

特に海外などで過ごした生徒がこの時期に転入をしてくること、また、転勤でこの時期に転入してくる生徒がいることがあります。その際には職員会議などで共有されますので、音楽科でも受け入れる準備をします。

 

具体的にどんなことをするかというと、

 

・例えば名簿の作成、新たにそのクラスにその子の名前を出席番号をきちんと聞いて入れるというのがあります。

・それから教材をそろえてあげる。これも大事なことです。生徒が既に持っている教科書、それに加えて副教材が必要な場合がありますので、別で発注したりしてその子の分を揃えてあげると言う必要があります。

・それから9月は合唱を取り組む場合がありますので、その子の分の楽譜やその子のパートを決めてあげるというのは大切なことです。

 

転入生を受け入れる準備これもとても大事です。特に一つの学校で一人の先生しかいない、音楽科教員が1人しかいないという場合は、すべての学年クラスの情報をきちんと知っておく必要がありますので、抜かりのないよう準備をしましょう。

 

教育実習生への指導

音楽科がすべきこと2つ目が実習生です。

9月・10月と教育実習生が来る学校が多いと思います。私の学校ではそうでした。教育実習生の指導は意外と大変です。自分で授業をするよりもよっぽど入念な準備や反省・改善があります。

 

教育実習生向けの動画については再生リスト「教育実習編」、このウェブサイト上でも提供しています。あわせてお役立てください。

 

教材・教具の事前準備

まずは実習生が来る前に実習生の授業に必要な教材や教具の準備をしておきましょう。事前に分かっていればきちんとその準備をしておいてあげたり、実習の途中であれがやりたいこれがやりたいと提案してくる場合もありますので、臨機応変に対応できる範囲で準備をしてあげられるといいと思います。

 

学習指導案の添削

それから学習指導は一つの授業ごとに学習指導案の添削があります。一度でOKになることはほとんどありません。一つの授業で2度3度きちんと隔週指導を添削してあげてどんな点が問題であるかまたどんな点でどんなことが想定されるかということはやはり現場でいつも生徒と向き合っている教員だからこそできる指導です。学習指導は添削はとても大事です。

 

授業後の研究協議

そしてそれと同じくらい大事なのが、授業の後の研究協議です。授業を行った後、時間をかけて授業の反省をします。授業者が授業の自評を行い、参観者がそれについて意見を述べる、気づいた点や改善点について述べる。その後に指導教員である音楽科教員がどのようなことな問題であったか、そしてどのような点を改善すれば良いか。

もちろん良かったことも伝えてあげる、これが研究協議です。できればその子のその授業だけでなく、その場にいる教育実習生全員に関わること。そしてその時間だけではなく、その先ずっともしその子が教員になってから役立つようなことが言える研究協議ができるといいと思います。

添削と研究協議これも結構時間がかかります。

 

教育実習生へのアフターフォローと成績評価

そして実習生のアフターフォローも大事です。実習生が実習期間を終えて学校を去った後、実習生が取りこぼした部分を教員がきちんとフォローしてあげないといけません。伝え漏れていることや時には実習生が言ったことで、修正をしたり追加をしたりすることも必要です。そういったアフターフォローも大事です。

実習生一人ひとりに対して、成績評価をつけてあげるというのも大事な仕事です。これも意外と骨が折れます。教育実習中に教材研究や授業の実際、そして学級のことも含めて評価をする、そういったことをまとめるのも9月にやることです。

 

教育実習生の指導方法については「教員のための教育実習生の指導方法」という動画内でもお話していますので是非ご覧ください。

 

 

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9月にすべき【学校のこと】

まずは合唱祭などの文化的行事を2学期に控えていることがありますので、その準備がマストです。

まずは夏休み中にきちんと練習ができているかどうか。指揮者と伴奏者のチェックをしてあげましょう。指揮者・伴奏者がどれくらいできているのか。もしくはできていなくてレッスンが必要なのかという言葉をきちんと見極めないといけません。

合唱が完成して合わせるとなった段で全然伴奏が弾けていないとか、指揮者のリタルダンドはできないとか。そういうふうにならないように、きちんとこの時期に見てあげる。そしてきちんとフォローしてあげることが大事です

 

音楽教員のための行事運営方法については「音楽教員のための校内合唱コンクール・合唱祭・文化祭などの行事運営術」という動画でもお話しています。

 

他にも細々したことがあります。

例えば審査員の用紙を作るとか、写真屋さんに連絡をするとか、パンフレットやプログラムなどの校正も大事です。クラスごとに書いたり、委員会がプログラムやパンフレットを作っていることがあると思いますが、音楽科が必ず責任を持って題名や作詞者や作曲者のお名前など間違いがないかきちんと全て見ておく必要があります。これは他人に任せにしてはいけません。

それから、練習期間にはキーボードなどの機材がクラスに配られますので、故障が頻繁に起こります。キーボードの電池がないというぐらいならいいですけれども、「何が切れた」とか「この音が出ない」とかしょっちゅう起こりますのできちんと対応をしてあげるのが大事です。

それとなぜかこの時期に多い「楽器が壊れる」。吹奏楽部などの楽器はなぜか本番前に壊れることが多いのです。楽器屋さんとのスピーディーな対応や代替の楽器の準備といったこともとても重要になります。

 

学校に出入りする楽器屋と音楽教員の付き合い方のポイントについて「音楽教員のための学校に出入りする楽器屋さんとの付き合い方」のなかで紹介しました。

 

 

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9月にすべき【学年・学級のこと】

学年としては中学3年生を担当すると、この時期に公立学校=公立高校のガイダンスがあります。

これは通常の学校のガイダンスとは違って、教員向けのガイダンスです。東京都や神奈川県など都道府県別に行われますので、この説明会に必ず出席をして必要な事項を聞いてきたり、必要書類をもらってきて必要とする生徒に渡したり話したりする。これも大事な仕事です。

 

 

 

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9月にすべきこと【その他】

9月・10月秋ごろに研究会や学会が集中しています。

自分が参加する学会や研究会を決めてその申し込みをしたり、発表する場合は準備が必要です。もちろん夏休み中からコツコツと準備が必要ですが、公開授業などは直前までどうなるか分からないということもあります。きちんと準備をするというのも9月にすべきこと。とても大事なことです

それからこの時期には、台風が来たりしてその対応もあります。

休校になった場合、生徒だけではなく教育実習生にも対応する場合があります。この時期の台風についても、きちんともう一度手順を確認して学校の危機管理をきちんと行う必要があります。

 

学会ってどんな組織なのか?また入ることにどんなメリットがあるのか?について、「教員のための学会発表のすすめ【数年先の授業のために研究しよう】」の動画で日本音楽教育学会と日本知財学会に入っている私の経験を踏まえて紹介しました。

 

 

まとめ:音楽教員が9月にすべきこと

9月に入るといよいよ教育実習や文化的行事などが始まります。自分のことはどうしても後回しになってしまいましたが、生徒のためにそして実習生のために充実した9月にしましょう。

 

ブログ記事の内容は動画と同じです。
動画「音楽教員が9月にすべきこと」も是非ご覧ください。

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この記事を書いた人
原口直

東京学芸大こども未来研究所教育支援フェロー/公立中学校音楽科教員

東京学芸大学教育学部卒業後、大手芸能プロダクショングループ勤務を経て音楽科教諭に。
東京都内の公立中学校および東京学芸大学附属世田谷中学校において、教育実習生の指導・進路指導・新しい学習内容「生活と社会に関わる音楽の授業実践」を重ねる。
会社員時代の経験を活かした知的財産権教育の研究・発表実績多数。

2020年春より教室からYouTube動画・ウェブサイト・講演にフィールドを移し、教員や教育実習生が学ぶためのコンテンツを発信している。

音楽文化事業に関する有識者委員会委員(JASRAC)/共通目的事業委員会専門委員(SARTRAS)

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