皆さん、こんにちは。一歩先ゆく音楽教育、原口直です。
現在は学校での教育研究の経験と、未来につながる新しい学びについて情報発信しています。
このYouTubeチャンネルでは学び続ける先生と学生さんのために、学校で役立つ情報と提案を発信しています。
今日は学級でのルールづくりについてお話しします。
「授業規律」これは授業をする上で最も大切なことの一つです。
中学校音楽科では、生徒と顔を合わせるのは週に1回です。それが自分のクラスであっても、です。
授業の規律に関しては、過去にあいさつや私語への対応について、また時間の規律や楽譜や楽器の扱いについてお話しました。そして、それをはじめに共有し破ったことに対してきちんと叱ることが大事だということもお話ししました。
しかし規律は授業だけではありません。学級でも同じです。
中学校音楽科が担任を持った場合、週1回しか授業がなく、朝夕10分ぐらいずつ関わる時間がなく、あとは学活や道徳、掃除の時間ぐらいという場合、どのような学級の規律が必要か?私の経験からヒントをお話しします。
この記事は、次のようなことを知りたい方に是非ご覧頂きたい内容です。
▶「学級での規律をどうしたらいいの?」という方
▶中学生と関わる/関わらない、その微妙な塩梅・バランスについて知りたい方
自分が担任した時はもちろん、自分が関わってきた他のクラスの他の教科の担任の先生たちの様子からお話ししたいと思います。
この動画の他には
例えば「罪を憎んで人を憎まず」で、生徒の行動の裏を見取る必要があるという話。1対1のフォローや学級担任や他教科との連携が必要だという話。
規律が守られる音楽室とはどういうところかという音楽室づくりの話。
授業規律を話す「初回ガイダンスアンケートについての話」で、動画の中では音の概念や良い悪いの線引きについて話した方がいいというアドバイスをしています。
また「音楽教員が学級担任を持つ際の3つのポイント」もしていますので、ぜひご参考にしてください。
積極的に生徒と関わろうとしてみる(一方通行でOK!)
「関わろうとする」と「関わる」は似て非なるものだと思います。
例えば学級だよりや学級での講話などは強制的に片思いの関わりです。こちらは関わろうとしても距離を開けようとする子もいます。それでいいのです。
中学校音楽科は週に1回の関わり、朝夕10分では信頼をとても作ることができません。もちろん「1人1日1回は関わろう」というような目標も叶えることはなかなか難しいです。
そういった場合は、こちらは一方的にでも片思いでもいいから関わろうとして、その後は待つということも大切なことです。
「関わる」ではなく「関わろうとする」注意してみてください。
生徒を「子ども扱い」したり「大人扱い」したり
これは中学生を相手にするときには、非常に難しい繊細な内容だと思います。
私は中学校3年生の担任を持った時に、「誕生日を一人一人祝います」ということと「交換日記をしましょう」ということを言いました。
ここまではある意味『子ども扱い』です。誕生日を祝うとか交換日記をするとか、中学校3年生にとっては「なんだそれ」と思う子もいるかもしれません。
一見子どもじみているこの行動。ここからは『大人扱い』で大人を相手にしゃべるというふうに転換をしていきます。例えば誕生日を祝う…なぜそう思ったのか、なぜそれをしたいのかということを、きちんと話しました。
私の場合は妊活や介護によって人の命のことも深く考える時間が増えたということ、人の命や死生観に向き合ったという事を話しました。
それから交換日記をする理由も「自分が産休に入る可能性があるかもしれない」ということを正直に話し、もしそういった場合は「もっと短い時間しか関わりが持てなくなるかもしれない」ということ。「途中で担任が変わるかもしれない。その時、引継ぎのために皆さんを知ることができる日記を持っておきたい」ということを言いました。
もちろん賛同して毎日続けてくれる生徒は一部です。「関わろうとする」でいいのです。出してくれないからと言ってこちらから追いかける必要は中学生はないと思います。待つことが大事だったり、その子にとっての関わり方があるからです。
このように「誕生日を祝う・交換日記」これは子どもじみていますが、その裏にある大人としての理由「なぜそれをするか」というのをきちんと真摯に向き合って話すというのは「中学校3年生には効果的だったのではないかな」「学級担任としてしたことでよかったな」と思ったことです。
他にも学級での問題があった時や行事など、「時に子ども扱い、時に大人扱い」この塩梅とても大事だと思います。
生徒と一緒におもしろがる
ここでは3つの例を紹介します。
1つ目はあだ名・ニックネームについてです。
このあだ名ニックネームも一時期記事などに上がっていましたけれども、私のクラスの場合「あだ名は本人が了承する」という条件付きでOKにしていました。あだ名が出てきた時に本人がOKを言えば使っていいという風に始めに言っておいたので、あだ名に関してはトラブルはなかったと思います。
2つ目は私語についてです。
自分のクラスが授業中や学活中にうるさくなってしまう、私語が多いということがありました。そこで私は面白がって分析を始めました。そして分析結果を話して一緒に解決する道筋を探したのです。
3つ目の分析…これは例えば「始めの一人がしゃべると周りの人達に広がる。そこから全体がうるさくなるという構造になっているな」ということに気づいて、「始めの一人にならなければいいんだ」ということを話しました。それも説教じみた感じではなくて、面白がって「始めの一人が喋るからだよ」ということを言っていました。これは学級だよりにも書きました。
そういったことをすると頭ごなしに怒るよりも、一緒にクラスの問題を解決するという動きになってきます。学級のルール「何が問題であるか」ということを見極めて、面白がって分析して、協力して解決していくという道筋が大切だと思います。
まとめ:私はこうした!【学級経営】中学校での学級の規律づくり
中学校音楽科の担任は信頼を作るまでがとっても大変です。関わりを多くしようとする努力、それから自分から近づいて行ったり自分の手の内を見せたりということも時には大事だと感じました。
音楽という教科の先生としてどのようなポイントでキャラクターを作ったらいいか、もしくは持っているキャラクターを活かしたらいいか、ということをお話しています。
学級でのルールづくりについて様々な書籍、それから色々な先生が発信・アイディアを出していますので、色々な情報を見て自分に合ったものを探してみてください。そして近くの先生(隣のクラスやベテランの先生など)のやり方も見てみてください。1番参考になると思います
記事の内容は動画と同じです。
動画「【学級経営】私はこうした!中学校での学級の規律づくり 」も是非ご覧ください。
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