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【教材:魔王】元指導教員が中学校音楽の学習指導案を解説しながら書いてみた

元指導教員が中学校音楽の学習指導案を解説しながら書いてみた【教材:魔王】一歩先ゆく音楽教育(授業準備編)
一歩先ゆく音楽教育(授業準備編)
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皆さん、こんにちは。一歩先ゆく音楽教育、原口直です。

現在は学校での教育研究の経験と、未来につながる新しい学びについて情報発信しています。
このYouTubeチャンネルでは学び続ける先生と学生さんのために、学校で役立つ情報と提案を発信しています。

 

今回は東京都の学習指導案の書式(平成27年度版)、こちらを使って学習指導案を書いていきたいと思います。
今回、《魔王》を1年生に1時間で教えるという内容にしたいと思います。
使う教科書は教育芸術社さんの『中学生の音楽』です。

 

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題材名・題材の目標・学習指導要領との関連

まず、

1.題材名
2.題材の目標
3.学習指導要領との関連

については、教科書会社の教育芸術社さんがホームページにいろいろな素材をアップしてくださっていますので、こちらを使わせてもらいます。

 

YouTube概要欄にリンクを貼っておきますけれども、こういった細かな資料は教科書会社さんがすでにいろいろ出してくださっていますので、こちらはその資料を使わせていただいて、教員は目の前の子どものことを考えながら、指導の内容とか展開とかそういった方に時間を割いた方が絶対に良いので、この辺は機械的にサクサクと作っていきたいと思います。

学習指導要領との関連については、本来は中身の文章を書いてください。

 

 

題材の評価基準

では続いて、「4.題材の評価基準」についてです。
これは平成27年度版ですので、まだ観点が4つですね。これを今年版に直していきたいと思います。

題材の評価基準については3観点で作り直しました。
こちらの内容についての例も教科書会社さんのホームページに載っていますので、そちらを活用させてもらいましょう。

もちろん指導する内容やバランス(他の教材とのバランス、学年や子どもたち)に合わせて自分で評価の基準を考えて頂きたいですが、例は載っていますので、そういったものを活用させてもらってそれをヒントに作り替えるとか、一部内容を変えるとかして作っていくといいと思います。

「4.題材の評価基準」を記入しました。
こちらの学習活動における具体の評価基準については、目の前の子どもたちの現状やこれまで学習してきたことなどを鑑みて、こちらに記入をしていきましょう。

 

2021年度から中学校では新しい学習指導要領になり、評価の方法も変わりました。4観点から3観点になるというのが大きなポイントですが現場レベルではどのような点に注意すべきか「音楽教員のための学習評価のポイント」で解説しました。

 

 

指導観

続いて、「5.指導観」についてです。

題材観

学習指導要領のどの点にあたって、何を教えたいのかということを具体的に書いていきます。

 

生徒観(小学校では児童観)

子どもたちの様子について書きます。実習生は事前にそれが分からない場合もありますので、担当教員の先生に確認をして書き込んだり、もしくは書かないで置いたりします。
どんなことが得意で、そんな事が苦手、今までどんなことを習ってきたのかということをここに書いていきます。

 

教材観

今回は《魔王》を使いますので、《魔王》をそのものの曲の特徴であったり、またこの鑑賞教材。《魔王》の何を使うのかというのをここに書いていきます。その選んだ理由なども明確に書いていくと良いです。

今回はウィキペディアから引っ張ってきましたけれども、指導書を見たり色々な書物をもちろん当たったりして、ここには詳しくきちんと書いてください。

 

10分で理解する音楽鑑賞授業の3つのコツ【定番曲「魔王」のチェックポイントも紹介】」では、鑑賞授業のポイントを紹介しています。教材として「魔王」を取り上げていますので、あわせてご覧ください。

 

「題材の指導計画と評価計画」については、今回1時間で終わらせますので、こちらはすべてカットしたいと思います。

 

 

本時

本時のねらい

こちらも今回、1時間で終わらせますので、本時のねらいは目標のままとなります。

 

本時の展開

ここは重要ですね。

導入

あと導入部分ですけれども、導入は常時活動。私の場合は曲を1曲聴かせて音楽を形づくっている要素の言葉を使うというのを行っていましたので、それをします。
このとき気をつけたいのが、今回のねらい・今回の目標。それとこの常時活動を結び付けていくことが大事です。

今回の目標…私は「声」に注目したいと思っています。
「声」の役割・「声」の高い低い、教科書にも「4人の登場人物の旋律の雰囲気や歌い方の違いに注目しながら」とありますので、この声の違いについてわかるような曲を常時活動に取り入れていきます。

形づくっている要素で言うと「音色」それから「強弱」「旋律」高い低いですね。こういったことが分かるような常時活動の中での鑑賞をしていきたいと思います。

 

私の授業では、まず始めに私が薦める1曲を生徒と鑑賞するという時間を設けていました。目的は音楽を形づくっている要素の言葉を使えるようにするということでした。「音楽の授業における常時活動(中学校での事例紹介)」で詳しくお話しています。

 

展開

では、教科書会社さんが作ってくださっているものを基にしながら、自分なりにアレンジしていきたいと思います。こちらがホームページにあったものをそのまま引っ張ってきました。3つあった中の2つ目を選びまして、このようにしました。

それで私だったらどうするかというところを考えていきたいと思います。
私は学習指導要領に新しく入った言葉「生活と社会に関わる」というのをすごく大事にしてきました。どの授業でも意識してやってきましたので、この《魔王》にもそれを反映させたいと思います。

 

音楽教員のための新しい学習指導要領(3つの改訂ポイント解説)」の動画では、完全実施されている新学習指導要領について、現場レベルではどのようなことに注意したらいいのかポイントを解説しています。

 

生活と社会の中で音を知覚して、それらが生み出す特質や雰囲気を感受する。それを意識させることをやってみましょう。

 

「生活や社会の中にある特徴ある声について関心を持つ」

《魔王》の中では魔王が最初とっても優しい声から恐い声になりますね。それが魔王の特徴です。最後さらっていくところなんかはめちゃくちゃ恐い。何回聞いても恐ろしくなるような声を出します。

そんな経験が生活の中にあるかどうか生徒に聞いてみたら、きっとおもしろい意見が出てきそうですね。
魔王のように最初優しい声、最後は恐い声、最初優しかったのに急に恐くなった声・最後恐くなった声。これが日常にあるかどうか生徒で聞いてみましょう。おもしろそうですね。

予想される生徒の意見は「親」「兄弟」。最初優しかったのに恐くなる、いつも優しいのにある時とっても怖いとかね。色々あがってきそうですね。

「先生」?私かな??そんなこともあるかもしれませんね。そういう人たちがどんな時にこういう声になるのか、どうしてそんな声になったのか。じゃあ自分自身はどうか。自分自身も考えさせてみようかな?おもしろそうですね。自分自身は優しい声・恐い声どのように使い分けているのかというのを聞いたら、おもしろくなりそうです。

それからせっかくなので社会の中にある声。これについても関心をもってもらいましょう。社会…例えば声に特徴のある職業、声を特徴としている職業。そういったものに関心を寄せてみましょう。

生徒どんなことを考えそうかなぁ。「声優さん」でしょうか。詳しい子は絶対クラスの中にいますので、自分が手をあげなくても絶対周りが「あの子が詳しい」って指差してくれますので、その子に声優さんの事をいろいろ聞いてみましょう。

それから「ボカロ」今だったらボカロかな。声に特徴があったり、声を操作するという意味ではとても新しい声の考え方かもしれませんね。

それからちょっと音楽的に「ボイスパーカッション・ビートボックス」
それからちょっと視点を変えて「駅員」とかどうでしょうか。声に特徴ありますよね。
それから特徴のありそうな声、職業の人「CA」「アナウンサー」

こういったふうに声に特徴がある職業や、声が仕事となる職業についてあげてもらうと面白いかもしれませんね。

 

まとめ

意見を交換したりとか、実際にどんな特徴があるか真似してもらったりしたら面白いかもしれませんね。

注意点としては「男らしい声・女らしい声」というこれ言葉を使うのは避けましょう。今はジェンダーバイアス(性別の特徴)を示した言葉がありますので、「男らしい声・女らしい声」と、つい言ってしまいがちなんですけれども教員は気をつけたほうがいいですし、もしそういう言葉が出たときに少し柔らかく直してあげるといいと思います。

 

学校現場では多様性のある子どもたちへの対応が求められています。私は以前に、性的マイノリティやジェンダーについて大学と共に研究を進めていました。その際に多角的な視点を持たなければいけないこと、自分が勉強不足だなと思ったことがありました。「【配慮事項】学校での子どもの多様性(外国籍・聴覚過敏・LGBTなど)」でお話しました。

 

まとめとしては、「《魔王》を知って「声」を意識させる」そういったことができたか、それを振り返らせるようにしましょう。それから自分以外の意見、それを聞いてどう思ったかということを書かせるといいと思います。ワークシートで評価をしてあげましょう。

 

「指導上の留意点」「評価基準」は動画をご覧ください。

 

完成しました。

評価は無理やり入れた感があるので、この1時間で押さえられる部分を全部でなくて構わないと思いますので、総合的に判断して学期とか年間とか、長いスパンで考えてそれが入ればいいかなと思います。
今回は1時間で《魔王》を終えるということにしましたので、ちょっと無茶をしましたがこのようになりました。

 

本時の授業実践の視点

どのような点を参観していただきたいかというところとか、どんなところを判断したいかというところを書いていきます。

例えば、このように「一人ひとりの意見を尊重できたか」ということを参観してもらう方に見ていただけるといいと思います。自分1人では気づかないところを、参観者がいらっしゃると観ていただいたり、指摘をしていただいたりできますので、そういった点を見ていただきたいというふうに書いておいたり。

「ワークシートの内容が適切であったか」というのは、これは自分の判断も含めてこういったことが書けるといいと思います。

学習指導案によっては、この下にワークシート実際のものの資料を付けたりとか(別紙でも構いませんし)、PDF をここに貼り付けたりということをしたり。教材や教具について書くという先生もいらっしゃいます。

 

ワークシートは授業の記録という役割はもちろんですが、知覚・感受・批評などといった個々の表現を受け止める役割もあります。また、大事な評価についてもワークシートがとても重要になってきます。「音楽授業におけるワークシートの作り方」の動画で、ワークシートの作り方のポイントを紹介しています。

 

 

【注意】学習指導案のフォーマットの事前確認は必須です

この学習指導案の項目、こういったものは先生によって全然違います。また求められるものも、その場(どういったところでこれを出すか?)という時によって全然違ってきますので、「音楽科の学習指導案の書き方」の動画で話していますように、あらかじめ項目を聞いておくというのもとても大事です。

 

 

今回は東京都のフォーマットで作りましたけれども、内容によっては「これでは足りない」もしくは「これは多すぎる」ということもあると思いますので、特に教育実習生は必ず指導教員の先生にその項目を聞いておきましょう

一番もったいないのが、作ったあとに「これが足りない」と言われたり「これはいらない」と言われたりするのが時間がとってももったいないですので、必ずこの項目を確認しておきましょう。先生や教科によっても違ったり、学年によっても違ったり、学校によっても違いますので、フォーマットについては初めに確認が必要です

 

最後に体裁を整えていきます。
PDFからコピペすると変な風に間が入ってしまったりとか、それか変な風にニョキッと出てしまったりというのがあるので、これを整えていきます。

 

 

 

学習指導案の書き方ポイント

最後に要点をチェック。

まず東京都のフォーマットで言うと余白は2cm 上下左右に2cm取ったか確認します。
文字はMS明朝体、大きさは10.5ポイント、ページ番号は下中央に設置します。
一番初めは MS ゴシックの14ポイント。日時・対象・授業者は明朝です。
大項目は MS ゴシック、その他は MS明朝。この辺を確かめていきます。
大項目の直前には1行を開けています。

「2.題材の目標」については、生徒の立場で記述しますので「~する」という表現にします。

「3.学習指導要領」については、本来でしたら学習指導要領はそのまま項目をペタッと貼ります。

「4.評価基準」については、該当しない項目については省いても構いませんので、今回ちょっと無理やり全部入れましたけれども、該当しない項目はなしにしても構いません。

「5.指導観」の「(1)題材観」は、こちらも学習指導要領や指導書からこういった内容の教育的意義を記述していきます。
「(2)生徒観」は、既習事項。興味関心の実態などについて書いていきます。
「(3)教材観」は、選択した理由や楽曲の分析、生徒の実態や学習内容と絡めて記述をしたり、使用する教材の出版社や版、音源、演奏者などについても記載しておくと良いです。インターネットのものでしたらURL を記載します。

「6.本時」については、学習内容・学習活動は生徒の立場で書きますので「生徒が~する」という風に書きます。学習内容とねらいについては、学習活動はそのねらいを達成するための具体的な活動内容としてかき分けていきます。

すべて書き終わったら、1時間の流れが明確であるか内容をよく考えます。

 

 

まとめ:【教材:魔王】元指導教員が中学校音楽の学習指導案を解説しながら書いてみた

今日は《魔王》の学習指導案を実際に書いてみました。

《魔王》を教えるのではなく、《魔王》で教える=《魔王》で音楽の何を教えたいかということをきちんと考えてみましょう

 

【教育実習生必見】指導教員が教える音楽の教材研究のやり方のコツ」で解説しているとおり、教材研究は100やっても、授業で活かせるのは2か3です。たくさんの教材研究をして何が授業に良さそうか考えるのが大事です。

 

目の前にいる生徒の顔を思い浮かべて、「どんなことをこの子たちに教えたらいいだろうか」「自分はどんなことが教えられるだろうか」ということを考えてみてください。

様々な指導書や教科書会社が出してくださっている資料、これはあくまでも参考です。これを使って自分なら何ができるか、自分なりに調理してみましょう。きっと《魔王》というものがとてもおもしろい、自分にしかできない教材になると思います。ぜひ考えてみてください。

 

ブログ記事の内容は動画と同じです。
動画「【教材:魔王】元指導教員が中学校音楽の学習指導案を解説しながら書いてみた」も是非ご覧ください。

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この記事を書いた人
原口直

Google認定教育者/東京学芸大こども未来研究所教育支援フェロー

東京学芸大学教育学部卒業後、大手芸能プロダクショングループ勤務を経て音楽科教諭に。
東京都内の公立中学校および東京学芸大学附属世田谷中学校において、教育実習生の指導・進路指導・新しい学習内容「生活と社会に関わる音楽の授業実践」を重ねる。
会社員時代の経験を活かした知的財産権教育の研究・発表実績多数。

2020年春より教室からYouTube動画・ウェブサイト・講演にフィールドを移し、教員や教育実習生が学ぶためのコンテンツを発信している。

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原口 直の一歩先ゆく音楽教育

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