音楽教員歴10年の原口直です。
ワークシートの役割は授業の記録はもちろんですが、知覚や感受、批評などといった個々の表現を受け止めるのはワークシートです。また、大事な評価についてもワークシートがとても重要になってきます。
どのようなワークシートを作ればいいのか、そのコツを3つお話しします。
ワークシート作成のコツ1:具体例を含めないデザイン
これは教育実習生を指導する時などにもよく言いますが「不親切なワークシート」これが大事です。
授業や生徒に対して不安があると、どうしても「親切なワークシート」つまり、「見てわかる」「読んでわかる」ワークシートを作りがちです。しかし、項目の細かなタイトルがあったり、文章の穴埋めになっていると、生徒は話を聞いてくれません。
教科書を見て次々と穴埋めをしてしまうと、今聞いてほしいこと、今考えてほしいことをその時間にやってくれないんです。
なので、「不親切なワークシート」つまり、項目は1.2.3.とか大きな四角とか、線だけとか、これからそこに何を書くのがをわかりにくいワークシートの方が生徒が話を聞きながら、授業と並行してワークシートを進めてくれるコツだと思います。
私も初任のころはいわゆる「親切なワークシート」文章の穴埋めのようなワークシートにしてしまっていました。
例えば、
といったようにその穴が教科書を見ればわかってしまうようなワークシートです。
そうではなく、
これでいいんです。
「不親切なワークシート」これが1つ目のポイントです。
ワークシート作成のコツ2:統一されたフォーマットの重要性
副教材としてファイルを年度初めに配っていますので、サイズはもちろん統一する必要があります。サイズ以外にも、フォントやつくり。これも統一しておくといいと思います。
フォントやつくりが統一されていると、後でまとめてみた時にすっきりしていますし要点がわかりやすいです。
また、他の教科のワークシートと混ざってしまった時にフォントやつくりがいつも決まっていると、音楽のものだとわかりやすいです。同じフォーマットで毎回作るのが大事です。
そのためには、Wordで作る時に「既定」に設定するという機能がありますので、こういった機能を使って時短で作れるようにしてみましょう。
ワークシート作成のコツ3:後で見やすくするための工夫
音楽の授業は週に1,2回しかありません。
今日したことを次回まで覚えていることはとても無理なことです。
生徒はその間にたくさんの教科を学んだり、塾があったり、習い事があったり、家庭のことがあったり、部活動があったり。次の音楽の授業までに様々なことがはさまってしまいます。そうなると思い出しやすいというきっかけづくりにワークシートは有効です。
ワークシートを見ると前の授業の続きから考えることができるように設定しておくと、授業のつながりもしやすいですし、復習の時間が余計に取られずに済むと思います。
まとめ:中学校音楽の効果的なワークシート作り方
これからパワーポイントや板書についての動画も他に作りますので、ぜひそちらも併せてご参照ください。
この記事の内容は動画と同じです。
動画「音楽授業のワークシートの作り方」も是非ご覧ください。
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